重賞ですね。
例によって、JRAのHPで『今週の注目レース』に無いので、ここで書いちゃいます。
阪神ジャンプステークス(J・GIII)。
前身は阪神障害ステークス(秋)で、1999年の障害グレード制導入により、J・GIIIの阪神ジャンプステークスとして新たに施行。
今年が15回目にあたります。
施行当初は芝3170mで行われていましたが、2006年に阪神の改装に伴う代替開催の為中京で行われ、2007年以降は距離を芝3140mに。
以降、今日に至ります。
負担重量は、3歳58㎏、4歳以上60㎏(牝馬2㎏減)を基本とし、J・GI馬2㎏、J・GII馬1㎏それぞれ増となりますね。
かつて(2008年まで)は、J・GI馬4㎏、J・GII馬3kg、J・GIII馬2㎏それぞれ増となっていましたが、2009年からJ・GI馬3kg、J・GII馬2kg増となり、その後は過去の重賞J・GI、J・GII馬が出走しやすいよう、今年から負担重量が改められ、上記の通りとなりました。
それでは、このレースのアラカルトを。
・連覇(騎手)
小坂忠士(2006~2008:3連覇)
・連覇(調教師)
田所清広(2006~2008:3連覇)
・連覇(競走馬)
コウエイトライ(2006~2008:3連覇)
・最多勝利(騎手)
小坂忠士(2006~2008、2010:4勝)
・最多勝利(調教師)
田所清広(2006~2008:3勝)
・最多勝利(競走馬)
コウエイトライ(2006~2008、2010:4勝)
・レースレコード
テイエムハリアー(3分25秒6 2012年)
・関東馬による勝利
1勝(クランエンブレム 2011年)
・関東所属騎手による勝利
1勝(山本康志 2011年)
(氏名は敬称略)
こうしてみると、このレースはコウエイトライが歴史を作ってきたといってもいいくらい。
特にコウエイトライは異なった条件で複数回勝利しています。
2006年が阪神改装工事により、中京競馬場(芝3300m)での開催でした。
また、牝馬ながら60㎏を背負っての優勝もありますね。
お次はレースのデータを。
人気面を見てみると、過去14回で1番人気の成績は【7.4.1.2】。
勝率50%、連対率78.5%、複勝率85.7%というものすごい高い確率を誇ります。
それでは、着外に敗れた2頭とは…実はいずれも落馬競走中止によるもので、過去14回、完走さえすれば馬券に絡んでいるということになりますね。
一方、2番人気、3番人気はどうかというと…。
過去14回、1~3番人気で順当に決まったことは1度しかなく、1-2番人気、1-3番人気で決まったことはあっても伏兵がちょろっと顔を出すケースや、最も多いのが(1番人気、伏兵、伏兵)のパターン。
1番人気の信頼度は絶大ですが、人気同士で決まるケースの少ないレースですね。
展開的にはどうでしょうか??
過去14回で、勝ち馬のポジションを見てみると…。
ほとんどの馬が2周目3コーナーでは5番手以内、そこから4コーナーまでにポジションを押し上げています。
最も後ろのポジションだった馬でも2周目3コーナーでは7番手。
このケースは2回あるんですが、2009年にマヤノスターダムが勝った時は、各馬のポジションが全く定まらず、とにかく出入りの激しい競馬。
レースが動く襷コース通過後は、ハナを切っている馬が各コーナーで異なるという乱戦でした。
そう考えると、勝ちパターンは2周目3~4コーナーではすでに前を射程圏に入れていることがポイントになりますね。
また逃げ馬の成績も非常に良く、2周目3~4コーナーで先頭に立ってい馬は【4.8.0.2】。
この4勝すべてはコウエイトライですが、2着8回を見ても人気に関わらずここに残っていることから、逃げ馬は人気関係なく注意が必要です。
各優勝馬のローテーションはどうか???
勝ち馬の前走成績は【8.5.0.1】。
唯一の着外はアズマビヨンドで、それでも5着でした。
大敗からの巻き返しは難しいようですね。
また、ステップレースとしては、
・小倉SJ・・・6頭
・小倉OP・・・3頭
・新潟OP・・・3頭
・阪神OP・・・1頭
・東京HJ・・・1頭
・小倉未勝利・・・1頭
未勝利から連勝で勝った馬が1頭しかおりません。
かつ前記の通り前走成績から、オープンクラスの好成績経験があり、かつ調子を持続してこのレースに挑む馬が優勝馬への最短距離になりそうです。
レース間隔については、東京HJを使ってきたスズカミレニアムが最長で、約3ヶ月半ぶり。
それ以外は夏競馬を使っていました。
上記阪神OPというのは第1回目の阪神JS時で、このときは開催週が今より1週遅かったことから、9月阪神の1週目に障害OPが設置されていたことで、休み明けではありませんでした。
また、小倉OPが3頭いますが、このうち2頭(正確には述べ2頭)はコウエイトライで、小倉OPの前に小倉SJを使っていました。
小倉SJがキーになるレースのようですね。
枠順的にはどうか???
過去14回、1枠(白帽)の連対が1度もありません。
最高着順はマンノレーシングの3着。
一方で、7枠(橙帽)の連対が述べ8回。
5枠(黄帽)の連対が述べ6回。
ゾロ目での決着が14回中4回(4-4、5-5、7-7(2回))あります。
周回コースが変わる設定ですし、外枠からある程度のポジションを進み、襷コースで内側に潜り込み前を伺うという傾向も考えられるんですが、障害は比較的バラけた展開にもなりますから、単純にこの枠に人気馬(上記の通り1番人気の成績が異様に良い)が入ったということなんだとは思います。
2枠の連対も3回ありますし、特に気にする必要は無いでしょう。
ただ、1枠がいわゆる『死に目』になっているようですね。
今年の登録馬は22頭。
フルゲート14頭ですので、8頭が出走できないことになりますが、最大の注目はオースミムーンでしょうか。
このところ障害で好成績を挙げているアドマイヤムーン産駒でもあり、展開、ローテーションを見ても上記に十分合致します。
また、先日この世を去ったトウカイテイオーの数少ない遺児ユウターチェイサー。
こちらは出走できるか否かがわかりませんが、馬券とは別に注目したいですね。
また、レース展開のカギを握るのはビッグウィークとテイエムハリアー、デンコウオクトパスの3頭。
これらの位置関係と折り合いがキーになりますね。
テイエムハリアーは折り合いがつきますが、他2頭はスイッチが入ってしまうとどうなのか…。
これによりオースミムーンがどういうポジション取りをするのかがレース中の注目ポイントになりそうです。
レースは今度の土曜日(14日)の第8レース(13時50分発走予定)。
ぜひご注目ください。
【投稿者】 ぼや