日米ともに『マッドマックス:フュリオサ』が1位スタート! 北米はつまづき、日本は前作超え! | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

日米ともに『マッドマックス:フュリオサ』が1位スタート! 北米はつまづき、日本は前作超え!


 

2週間分の興行ニュース。

27年ぶりのシリーズ新作として公開されるやアクション映画史に刻まれる1本として大絶賛、その年のアカデミー賞では作品賞など10部門にノミネートされ最多6部門に輝いた『マッドマックス 怒りのデス・ロード』から9年、再びジョージ・ミラー監督がマッドな世界に帰ってきた待望の新作にして前日譚『マッドマックス:フュリオサ』がついに公開。オープニング興収は前作の4542万ドルに近い4000万ドルが見込まれていたが、フタを開けてみたら2632万ドルでスタジオ関係者の期待に応えた出足とはならず。2週目では2位にランクダウンとなり、前週比-60%の落ち込みなのも気になるところ。累計興収は5086 

万ドル、全世界興収1億1606万ドル。

ロッテントマトは90%(オーディエンス評価90%)、シネマスコアは「B+」と『デス・ロード』に勝るとも劣らない絶賛。ただ、1本のアクション映画としてはすこぶる高い完成度であるものの、前作が好きすぎた熱狂的ファンの間では、称賛派と“前作と比べたら・・・”と厳しめに評価する否定派で分かれている印象。製作費は1億6800万ドルで前作以上の巨費が費やされているだけに、全世界興収は最低でも4億ドル以上は稼ぎたいところだが、前作の興収が3億8040万ドルだったのでハードルは高い。振るわない米国よりも海外人気での奮闘、巻き返しが期待される。今作も『デスロ』と同様、劇場で観てこそ(できればラージフォーマット版で)価値が上がる1作であることには違いない。



初週は2位、2週目でフュリオサから首位の座を奪ったのが、これまで何度もアニメ化や実写映画化され、ソニー・ピクチャーズがCGアニメで復活させた『ねこのガーフィールド 』。ガーフィールドの声をクリス・プラットが務めている。OP興収は2400万ドル、累計興収は5304万ドル、全世界興収1億5374万ドルで、上映スクリーンも『マッドマックス:フュリオサ』を上回り、同日公開対決では勝利を収めた。ただしロッテントマトは36%で「原作の良さがほとんど生かされていない」と批評家からは酷評されている。とはいえオーディエンス評価は80%、シネマスコアは「B+」でファミリームービーとしては合格点。日本公開は8月16日に決まった。




7位には日本の人気アニメの劇場版『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』がランクイン。OP興収は363万ドルだが上映スクリーンは1119館で1館あたりのアベレージは3249ドルとベスト10内では『ガーフィールド ムービー』に次ぐ高い稼働となっている。

その他作品の累計興収は、『ブルー きみは大丈夫』が8122万ドル、全世界興収1億3882万ドル、『猿の惑星/キングダム』が1億4119万ドル、全世界興収3億3906万ドル、『フォールガイ』が8076万ドル、全世界興収1億5828万ドル、『ゴジラ×コング 新たなる帝国』が1億9623万ドル、全世界興収5億6753万ドル、『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』が1億1297万ドル、全世界興収2億79万ドル、『チャレンジャーズ』が4862万ドル、全世界興収9042万ドル。


日本でのここ2週の興収ランキングは実写作品が首位をゲットし、久々に新鮮なランキングとなっている。

5月24日の週は8年ぶりのシリーズ新作『帰ってきた あぶない刑事』が1位スタートで、16億円の興収を上げた『さらば あぶない刑事』超えが期待できる好調な滑り出しとなった。Yahoo!映画4.6点、Filmarks4.0点、映画.comレビュー4.0点と、作品評価はシリーズ最高点を叩き出しており、タカ&ユージのカムバックを歓迎するムードとなっている。累計興収は8億円超え。



アウシュビッツ強制収容所の隣で平穏な生活を送る一家の日々を描き、アカデミー賞2部門受賞の『関心領域』が5位スタート。Yahoo!映画3.4点、Filmarks3.7点、映画.comレビュー3.5点。累計興収は1億9000万円。




そして5月31日の週は北米公開から1週間遅れで『マッドマックス:フュリオサ』が封切られ、首位スタート! 実写の洋画作品が1位を取るのは『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』以来、約半年ぶり。3日間の興収3億1800万円で前作のOP興収を超えており、最終興収18億円超えが期待できそう。Yahoo!映画4.1点、Filmarks4.1点、映画.comレビュー4.0点と『デスロ』級の高評価が多いが、日本でも海外レビューとほぼ同じような印象で、熱狂的ファンによる『デスロ』好きすぎる反動ゆえの辛口意見も少なくはない。

「早くも年間ベスト3ランクイン確定!」
「ジョージ・ミラー、恐るべし! 80歳近い彼がこれを作り上げる確かさよ」
「すぐにフェミニズム論点で片付けたがる人がいるがそんな低いレベルの作品じゃない。これは1人の女戦士がライジングする大傑作」
「デスロの世界観を補完するスピンオフとしては完璧!」
「アクション主体の前作よりもドラマがメインの本作のほうが好き」
「最後、デスロに繋がった時の感動といったら」
「エンディングではシャーリーズ・セロンが出てた?と錯覚するほどアニャの憑依熱演が凄すぎる」
「傑作。ジョージ・ミラーは同じことはしない監督。前作と作り方をガラリと変えているから比較は無意味。だってメルギブの3部作だってそれぞれの作風はまるで違ってたし」
「アニャ主演と聞いた時は違和感があったけどコレを見たらそれが吹き飛んだ」

「フュリオサが片腕マシンガールになった場面が最高にシビれる」
「ぬいぐるみを離さないディメンタスが最凶にカワイイ」
「イモータンがイイ奴に見えてくるほどクリス・ヘムズワースのロックな怪演よ!」
「今回のパンフの内容も充実してた」


「前作のテンションとは違うのでそれを期待すると肩透かしかも」
「完璧だったデスロと比べると食い足りない。前作が極厚アメリカンステーキなら前日譚は冷しゃぶ」
「中盤のテンポが悪いし話の動き出しが遅い。アニャが出てくるまでに1時間もかかる」
「イモータンに比べるとクリスのヴィランは小粒」
「前作の編集は唸るほどに神がかってたが今作はそこまでじゃなかった」
「マックスの風貌に似た男が出てくるけどなぜフュリオサと協力関係になるのか動機がよく分からない」

「2時間30分は長すぎるし体感時間も同じぐらいだった」
「前作の2時間に濃縮されたマッドな世界はホレボレしたが今回は150分だから冗長に感じた」




その他作品の累計興収は、シリーズで初めて観客動員数1000万人を超えた『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』は144億円超え、『変な家』が49億7000万円、『オッペンハイマー』が18億円、『ゴジラxコング 新たなる帝国』が16億7000万円、『陰陽師0』が10億8000万円、『猿の惑星/キングダム』が8億円超え、『劇場版 ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』が6億4000万円、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション前章』が4億2000万円、『碁盤斬り』が4億円超え、『ミッシング』が3億8000万円、『ボブ・マーリー:ONE LOVE』が3億3000万円、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション後章』が2億1000万円。