不評の『マダム・ウェブ』興収不振でアメコミ映画離れが深刻化? 日本市場はアニメが席巻 | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

不評の『マダム・ウェブ』興収不振でアメコミ映画離れが深刻化? 日本市場はアニメが席巻



6週間ぶりの興行ニュース。正月映画がひと段落する1月中旬から2月に入るまで劇場は閑散期に入るが、日本だけはアニメで盛り上がっているようだ。

米国興行では1月2週目以降に1位を取った作品は、ミュージカル映画としてリメイクした『ミーン・ガールズ』(ロッテントマト70%)、ジェイソン・ステイサム主演のアクション『The Beekeeper』(71%)、マシュー・ボーン監督のスパイ・アクション『ARGYLLE アーガイル』(33%)。ただしどれも興行ランキングを活気づけるほど大ヒットとはなっていない。



そんな中、先週末はレゲエミュージシャン、ボブ・マーリーの人生を描いたパラマウント製作の伝記映画『ボブ・マーリー ONE LOVE』が首位初登場、オープニング興収は2865万ドルで累計興収6138万ドルの好成績を収めている。全世界興収は大台突破の1億108万ドル。ロッテントマトは42%と批評家受けは今ひとつだが、オーディエンスは92%というダントツの支持を得ており、シネマスコアも「A」と観客満足度は高い。口コミで息の長い興行が期待される。日本公開は5月17日。



2位は「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」4作目『マダム・ウェブ』だが、オープニング興収は1533万ドルと低迷。不調に終わった『モービウス』対比で39%というソニー・ピクチャーズにとっては笑えない滑り出し。ロッテントマトはわずか13%と『モービウス』以上に酷評され、観客評価は56%、シネマスコアは「C+」でリピーター獲得は期待できない。累計興収は3102万ドル、全世界興収5681万ドル。SSU作品は年内に『クレイヴン・ザ・ハンター』『ヴェノム3』が公開予定だが、映画ファンからは「DCよりもヤバい状況では」と心配する声も。マーベル作品としては前作に当たる『マーベルズ』も興行的にコケて、かつてのブームが嘘のように観客離れが加速しているアメコミ映画の今後が気になるところ。



なんと2億ドルもの製作費がかかっている(どこにそんな金がかかっているのかナゾ)スパイ映画『ARGYLLE アーガイル』の累計興収は3963万ドル、全世界興収8004万ドルで大赤字ほぼ確定。予定されていた3部作計画は見直される可能性が高い。



その他作品の累計興収は、『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』が2億1261万ドル、全世界興収6億911万ドル、『The Beekeeper』が6168万ドル、全世界興収1億4498万ドル、『ミーン・ガールズ』が7180万ドル、全世界興収1億230万ドル、『アクアマン/失われた王国』が1億2379万ドル、全世界興収4億3369万ドル。


日本での1月2週目以降で興行ランキング1位を取った作品は、『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』『ゴールデンカムイ』『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』『「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』とやはり邦画実写とアニメ作品が強い。一方で洋画勢はあまり元気がない。

そして先週末の1位はスクリーンほぼ独占状態で公開された『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』で、なんと3日間の動員は152万9000人、興収22億3000万円という猛ダッシュスタート。劇場版第1部にあたる本作は原作の中でも人気のある烏野高校VS音駒高校(通称“ゴミ捨て場の決戦”)を映画化。早くも熱狂的なリピーターが続出しており、東宝は100億円超えを視野に入れている。Yahoo!映画4.6点、Filmarks4.4点、映画.comレビュー3.8点と高評価。



初登場ランクインの洋画は1本だけ。アリ・アスター作品の問題作『ボーはおそれている』が5位。アリ・アスター作品が万人受けしないことは知られており、今作はこれまで以上に難解(不可解)で3時間にも及ぶ異様なアスターワールドが全開。それゆえ作品考察している人も多い。Yahoo!映画3.2点、Filmarks3.7点、映画.comレビュー3.3点と賛否分かれている。



その他作品の累計興収は・・・・・

『君たちはどう生きるか』 89億2000万円
『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』 60億円突破
『ゴジラ-1.0』 59億1000万円
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』 41億7000万円
『ウィッシュ』 35億1000万円
『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』 31億2000万円
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』 26億9000万円
『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』 23億6000万円
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』 23億5000万円
『ゴールデンカムイ』 23億円
『「鬼滅の刃」 絆の奇跡、そして柱稽古へ』 14億7000万円
『PERFECT DAYS』 9億5000万円
『パウ・パトロール ザ・マイティ・ムービー』 9億2000万円
『ある閉ざされた雪の山荘で』 7億3000万円
『アクアマン/失われた王国』 7億2000万円
『TVシリーズ特別編集版 名探偵コナンvs.怪盗キッド』 6億円
『サイレントラブ』 5億9000万円
『カラオケ行こ!』 5億7000万円
『劇場版 君と世界が終わる日に FINAL』 3億9000万円
『哀れなるものたち』 3億7000万円
『身代わり忠臣蔵』 3億1000万円
『夜明けのすべて』 2億9000万円
『ファイブ・ナイト・アット・フレディーズ』 2億2000万円
『カラーパープル』 1億1000万円

となっている。