2023年はスーパーマリオ、スラムダンクがスーパーヒット!【日本興行ランキング2023】 | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

2023年はスーパーマリオ、スラムダンクがスーパーヒット!【日本興行ランキング2023】



2023年公開作品の外国映画、日本映画それぞれの興収ランキングが文化通信社より発表された。2022年冬公開作品も含まれる。

外国映画では、日本が誇る世界的人気コンテンツをイルミネーションがアニメ化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が1位を独走し、2位の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』を大きく引き離した。当初は50億円を超えれば万々歳とされていた『スーパーマリオ』だが140億円を超えるスーパーマリオジャンプ大ヒットを記録。作品評価も高くリピーターが続出、ファミリー層だけでなく若者中心の客層にも支持された。言うまでもなくイルミネーション作品歴代最高のヒット作となった。



ランキングでは2位だが実写外国作品では1位の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』は54億3000万円を稼いだ。前作『フォールアウト』が50億円到達できず少々トーンダウンしたかと思われたが息を吹き返した。日本興収のシリーズランキングでは1、2作目に続いて第3位となっている。2部作の後編でシリーズ最終作(とされている)『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART TWO』は2025年5月に米国公開延期になり、タイトルも変わる可能性があるという。



意外な結果で終わったのが『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』。2009年公開の前作が156億円のメガヒットとなったが、13年ぶりの続編はその3分の1にも満たない43億円。全世界興収では23億2025万ドルの特大ヒットとなったにもかかわらず、日本は期待外れの成績で終わってしまった。前作から技術的に進化しても3D映画としての目新しさはなく(続編では裸眼3Dになると言われていたが実現できず)、「舞台が森から海に変わった」だけでは日本の観客への訴求力に繋がらなかった?



毎回やってることは同じという意味ではその代表格ともいえる『ワイルド・スピード』シリーズ。その記念すべき第10作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』が38億2000万円の安定した“走り”でヒット。完結2部作の後編『Fast X Part 2』は2025年公開予定。

ピクサー作品の新作『マイ・エレメント』は口コミでじわじわと数字を伸ばし、26億円超え。コロナ禍に公開された『2分の1の魔法』は8億円、ピクサー作品前作『バズ・ライトイヤー』は芳しくなかった作品評価が影響したこともあり12億円しか上げられなかったが、『マイ・エレメント』でピクサー復活の兆しが見えてきたか。それでもコロナ前の勢いにはまだまだ戻れていないという印象。



思わぬ苦戦となったのが『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』。前作『クリスタル・スカルの王国』は57億円のヒットとなったが今作は半分にも満たない26億円で、誰もが知っているアドベンチャー・ヒーロー映画として有終の美を飾れたとは言い難い結果で終わった。

 


2023年公開作品興行収入ランキング(外国映画) ※一部見込み額も含む
1 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』 140億2000万円
2 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』 54億3000万円
3 『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』 43億1000万円
4 『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』 38億2000万円
5 『リトル・マーメイド』 34億円
6 『マイ・エレメント』 26億9000万円
7 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』 26億円
8 『BTS:Yet To Come in Cinemas』 25億3000万円
9 『ホーンテッドマンション』 21億7000万円
10 『MEG ザ・モンスターズ2』 14億6000万円



日本映画では、『THE FIRST SLAM DUNK』が157億4000万円でダントツの1位に。テレビアニメは1996年3月に終了し、アニメ映像化は実に26年ぶり。原作者の井上雄彦が監督を務め、「新作」として制作されるのだから当然ファンの注目度は高かった。しかしテレビ版の声優を一新したことが発表されるや、一部のファンが公開前の“ネガティブキャンペーン”を張るなど不穏なムードに。一方で東映は作品内容の情報を伏せるという異例の宣伝方法をとり、世間の期待と不安が入り混じった状態で公開された。しかしそんな些細なネガキャンをあっさり吹き飛ばすほど大当たり。世間の『スラダン』ブームに押されて原作やアニメを知らない人も劇場に足を運び、配給会社の予想を上回るロングランヒットとなった。どの映画サイトも高評価&絶賛で占められ、公開1年以上が経った今でも1月23日に全国107劇場で復活上映されるほどの人気ぶりとなっている。

 



2位はシリーズ26作目『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』が138億3000万円でランクイン。1作目公開から26年目にしてついに大台突破のメガヒットシリーズへと成長した。

宮崎駿監督が引退宣言を撤回して制作した『君たちはどう生きるか』が3位。2017年から製作がスタートし6年かけて完成させた渾身の力作だが、ポスタービジュアル1枚を出した以外は、ストーリーや声優情報は完全に伏せられ、予告編やTVスポットも一切流さないというかつてない極秘宣伝がとられ、「謎に満ちた宮崎駿の新作」の注目度は異様に高かった。さらに公開後もパンフレットは後日販売という徹底した「ネタバレ防止作戦」に出た。ただ、ファンが知りたい情報がほとんど載っていないパンフの内容には不評が続出、そもそもネタバレ云々というような作品ではないと指摘する声も。「こんなやり方で大丈夫か」とやきもきした東宝社員や劇場スタッフも少なくなかったようだが、宣伝費コスパ映画としては文句なしで、ジブリブランドの強さを見せつけ86億6000万円を記録。ただし難解な内容に「???」となった人も多く、評価は賛否分かれた。内容は分からずとも一度は観ておこうと思った人は多かったが、
過去のジブリ作品のような熱狂的リピーターがあまりいなかったこともあり、東宝が目標とした100億円には届かず。とはいえ先日のゴールデン・グローブ賞受賞に続き、アカデミー賞効果を狙っての復活上映でもうひと稼ぎしたいところ。



シリーズ第3弾『キングダム 運命の炎』が56億円で4位に。これまで3作とも50億円以上のヒットとなっている。「馬陽の戦い」のクライマックスが描かれる第4弾『キングダム 大将軍の帰還』は7月12日公開。

公開中の『ゴジラ-1.0』は53億2500万円にまで到達し現在5位だが、『キングダム』を追い抜く可能性もある。北米興収では5100万ドルを稼いでおり、21年公開の『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(4950万ドル)を上回り、米国公開の日本映画では『ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(8574万ドル)に次ぐ歴代2位のヒットとなっている。



2023年公開作品興行収入ランキング(日本映画) ※一部見込み額も含む
1 『THE FIRST SLAM DUNK』 157億4000万円
2 『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』 138億3000万円
3 『君たちはどう生きるか』 86億6000万円
4 『キングダム 運命の炎』 56億円
5 『ゴジラ-1.0』 53億2500万円(1月14日時点)
6 『ミステリと言う勿れ』 47億6000万円
7 『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~』 45億3000万円
8 『映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』 43億4000万円
9 『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』 41億6000万円
10 『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』28億9000万円