『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』に『X-MEN』『デッドプール』参戦? | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』に『X-MEN』『デッドプール』参戦?

 

 

18日15:00Update●記事追加
※『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレあり


先日、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の最新予告編が解禁されたが、早速Twitterでは予告編から読み取れる考察合戦が加熱している。

MCUファンの鋭い考察には毎回感心してしまうが、一番話題になっているのが、予告編でストレンジに「真実を教えよう」と問いかける男の声。マーベルファンなら聞き覚えのある声、そうこれはパトリック・スチュワートの声(と思われる)
。となると思い起こされるのが『X-MEN』のプロフェッサーXである。 

 

 

 

ドクター・ストレンジが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で禁断の呪文により開いてしまったマルチバースの影響で、「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の『スパイダーマン』シリーズだけでなく、20世紀フォックスによるマーベルシリーズ『X-MEN』との夢の合流実現か!? と、息を巻くMCUファンが続出。この予告編の公開後、世界最大の映画データベース、imdbでは本作のキャスト欄にパトリック・スチュワートの名前が追加されており“ほぼ間違いない”といっていいのかもしれない(ただしimdbは誰でも編集できるし、誤情報がそのまま放置されていることもちょいちょいあるので信頼度100%ではない)。かつてストレンジがプロフェッサーXの前に連れてこられているコンセプトアートらしき画像が流出したこともあり、以前からファンの間ではプロフェッサーX登場の噂があった。





ただこの開かれたマルチバースが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の時のものなのかは不明で(だって同作のマルチバース事件はエンディングで解決してるはずだし・・・・。してないのか?)、仮にプロフェッサーX=チャールズ・フランシス・エグゼビアだとしてもどの世界の彼なのかは予告編では見当もつかない。私たちがずっと見てきたチャールズとは全く別の存在である可能性もある(そもそもプロフェッサーXと確定したわけではない)。さらには『ファンタスティック・フォー』のミスター・ファンタスティック=リード・リチャーズらしき人物が映りこんでいるという噂も。フォックス=マーベルキャラのMCU参戦がいよいよ実現しようとしている?




本作は物語上でドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』と密接な繋がりがあり、ストレンジがマルチバースに詳しいスカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフに助けを求めにやって来る。『ワンダヴィジョン』でも『X-MEN』とのクロスオーバーがついに実現か!?と思わせておいて・・・・という展開があったので、あれは今回の“前フリ”だったのかもしれない。予告編では別ユニバースの悪玉ストレンジやワンダも乱入するシーンもあり、壮絶な展開になりそう。

また最新のポスターにも重要なヒントが隠されている。MCUのアニメシリーズ『ホワット・イフ…?』に登場したキャプテン・カーター(別世界ではキャプテン・アメリカではなくペギー・カーターが超人化して女キャプテン・アメリカとして活躍している)のシールドが割れた鏡の破片に写っていて、ついに初の実写化!? 




さらには! ポスターの左上部分を拡大してみるとデッドプールらしきキャラクターが写りこんでおり、それが鼻をほじっているデッドプールに見える!というのだ(これはデップーが「プロフェッサーXは出ているのに俺ちゃんは?」と僻んでいるだけで、マーベルのただの“お遊び”という見方もある)。こ
の噂についてライアン・レイノルズは「断言するけど僕は出てないよ」と否定している。ただ、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でもアンドリュー・ガーフィールドが「出演については僕は知らない」とトボけていた前例があったので、劇場公開まで真相は分からない。




『X-MEN』だけでなく『デッドプール』『ホワット・イフ…?』、さらには『ファンタスティック・フォー』まで一気に合流!・・・・・するのか? 本作は大規模な再撮影が行われており、マルチバースで展開されるマーベルキャラクターのカメオ出演シーンを大幅に増やすためというウワサもあったほどだ。


マルチバースが開かれたことで異なる次元のキャラクターが混在し、『ドクター・ストレンジ』の世界だけでなく「マーベル・シネマティック・ユニバース」の世界観そのものがもはやカオス状態になりつつある(それが良いか悪いのかは個々の判断にお任せ)マルチバースは、実現し得なかったヒーロー同士の夢の共演という点ではファンは嬉しいし楽しいのかもしれない。しかし逆に言えばストーリーや展開を都合良く動かすことが出来る「なんでもあり設定」に陥ってしまうリスクもある。「絶体絶命のピンチ! じゃあマルチバースであっさり解決、過去を変えればOK!」ではさすがにMCUファンでも飽きてくるだろう(それで失敗したのが『ターミネーター:新起動 ジェ二シス』)。しかしそこはマーベル・スタジオのことだから悪いほうに裏切らないサプライズを用意しているはずだ。

そして拡大化していくマーベルユニバース、マルチバース設定のもう1つの問題は「関連作品も知っておく必要ある」ということだ。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』はこちらが思った以上にトビー・マグワイア版とアンドリュー・ガーフィールド版シリーズの物語の背景、設定、小ネタを入れてきた。おそらくマーベル・スタジオも『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観る人は「過去の『スパイダーマン』シリーズは全部観ているだろう」という大前提で企画を動かしていたはず。別次元から来た2人のスパイダーマンの涙の理由や、5人のヴィランも彼らの素性やバックボーンを事前に知っておいたほうが何倍も楽しめる。

 

『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は『ワンダヴィジョン』と繋がっている。なので、『アベンジャーズ/エンドゲーム』以降、ワンダの身に何が起こっていたのかは、ディズニープラスに入会して『ワンダヴィジョン』を観る必要がある。



プロフェッサーXが出てくるとなると『X-MEN』も全部観る必要があるのか? 『ホワット・イフ…?』も、『デッドプール』も?となってしまうと、マーベルファン以外の人は「お手上げ」状態になるかもしれない。また「マーベル映画は全部観てるけどドラマシリーズまで追いかけてないよ」という人も少なくない。『シャン・チー/テン・リングスの伝説』や『エターナルズ』のようなオリジン1作目なら予備知識なしでも楽しめるが、シリーズ化されてMCUのフェイズが広がっていくと敷居はだんだん高くなっていく。それでも世界中のMCUファンがしっかりついて来ているところが、マーベル映画が愛されている証拠でもある。ネクストステージに入った「マーベル・シネマティック・ユニバース」。MCU映画としては『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の次の話なのに、「なんだかいきなりワケ分かんないことになってる」ということにはなっていないはずだ(多分)。

ベネディクト・カンバーバッチ、エリザベス・オルセン、ベネディクト・ウォン、レイチェル・マクアダムス、キウェテル・イジョフォー、そして新ヒーローのミス・アメリカことアメリカ・チャベスを演じるソーチー・ゴメスらが出演、サム・ライミ監督初のMCU映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は5月4日に日本先行公開。