ワーナーから離れたクリストファー・ノーランの次回作はユニバーサル制作で“原爆の父”を描く | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

ワーナーから離れたクリストファー・ノーランの次回作はユニバーサル制作で“原爆の父”を描く




新作が企画、公開されるたびに映画ファンから注目を集めているクリストファー・ノーランだが、昨年『TENET テネット』が公開されたばかりの彼は休む間もなく次回作に取り掛かっている。

タイトル未定の新作は、原子爆弾の開発に関わったアメリカの理論物理学者ロバート・オッペンハイマーを描く伝記作品になる。オッペンハイマーは第二次世界大戦で重大な局面をもたらし、“原爆の父”と呼ばれた人物。彼は日本への原爆投下後、自分が開発した原爆の兵器利用に心を痛め、核兵器の管理や水爆反対運動で声を上げるが、赤狩りで公職追放処分になりFBIの監視下に置かれるなど波乱の人生を送った。映画では彼の心理面に焦点を当てた作品になると言われており、原爆が投下された我々日本人にとっても無関心ではいられない1作になりそうだ。

 


12本目となるノーランの長編作品を手掛けるのは、2002年の『インソムニア』以降、約20年のビジネスパートナーを築いてきたワーナー・ブラザースではなく、ユニバーサル・ピクチャーズに。ワーナーが『TENET テネット』をノーランの合意なくHBO Max同時配信したことに、「最低の決定だ」とノーランは不信感を露わにし両者の関係が険悪になっていた。『TENET テネット』はコロナ禍で映画館が閑散としていた昨年8月に公開され、瀕死の劇場を救う大作として期待されたものの米国興収は6000万ドルに届かず、全世界興収は3億6365万ドルと不発。2005年の『バットマン ビギンズ』以降のノーラン作品では最低の興行で終わってしまった。ノーランと代理人がワーナー、ソニー、ユニバーサル、パラマウントの幹部と交渉し、協議の結果、ユニバーサルが権利を獲得した。

 

来年上半期より撮影を開始、公開時期は未定。