ディズニーの21世紀フォックス買収が正式に完了! 『X-MEN』など今後の新作への影響は?
ディズニーのフォックス買収が3月20日に完了することを両社が正式発表した。2017年12月に電撃発表され、713億ドルが投じられた巨額の買収がついに現実の日を迎えることになる。ディズニーは20世紀フォックス、ナショナルジオグラフィックなどのケーブルテレビ局、動画配信サービスのHuluの株式などを獲得し、これらがディズニー傘下として運営されていくことになる。
今後製作される『X-MEN』シリーズや『デッドプール』『ファンタスティック・フォー』などフォックスが保有していたマーベル作品はマーベルスタジオ社長のケヴィン・ファイギが監修し、X-MENの「マーベル・シネマティック・ユニバース」入りがいよいよ現実味を帯びてきた。「マーベル・シネマティック・ユニバース」映画はファミリーでも楽しめるように、レイティングに影響するような暴力描写などは極力避けてきたが、R指定映画『デッドプール』の新作が作られる場合は必要があればR指定として製作する方向であることも明かしており、ファンとしてもホッとひと安心といったところ。
ディズニー傘下になっても20世紀フォックスのレーベルは残され、ジェームズ・キャメロン監督の『アバター』シリーズというビッグバジェットの大作はもちろん、FOXサーチライトのような良質なドラマ作品も継続して製作されていくようだ。
今後のハリウッド映画界の業界再編で大きく変わる一方、マーベル、ルーカスフィルム、そしてフォックスという強力なヒットコンテンツを独占し、映画界がディズニー一色になってしまうことへの危惧や、大幅な人員削減という厳しい現実も予想されており、この買収を手放しに喜べない関係者も少なくない。映画スタジオとして長い歴史のある20世紀フォックスのコンテンツをどう活かしていくのか、ディズニーの手腕が問われることになる。
え!? 『X-MEN:ザ・ニュー・ミュータンツ』はまだ再撮影していない?
早速、ディズニーのフォックス買収完了の影響と思われる情報が出てきている。ジョシュ・ブーン監督による『X-MEN』スピンオフ映画『X-MEN:ザ・ニュー・ミュータンツ』は、よりホラー要素を強めるべく撮り直しが決定し、2018年4月13日から今年の8月2日に大幅に公開延期となったが、なんといまだに再撮影が行われていないのだという。米メディアの情報によると、劇場公開も危うい状態になっており、ディズニー傘下で仕切り直す可能性が高くなっているらしい。ホント、大丈夫?
『X-MEN』スピンオフ『ガンビット』単独映画もディズニー新体制で仕切り直しか?
そして、企画が報じられているのに全く進んでいないもう1本の『X-MEN』スピンオフ映画が『ガンビット』だ。既に降板しているルパート・ワイアット監督が当時を振り返っており、不評に終わったリブート版『ファンタスティック・フォー』の大コケの煽りを受けたらしい。20世紀フォックスがヒーロー映画の高騰するバジェットを削減するように通達してきたという。製作費削減により脚本を大幅に直す必要があり、ワイアット監督はその問題を解決できずプロジェクトから降りた。その後、ダグ・ライマン、ゴア・ヴァービンスキーに監督交代したが全員が企画から離れ、いまだ新監督が決まっていない状態。主演&プロデューサーのチャング・テイタムが温めているこの企画もディズニー新体制後で仕切り直されることになりそうだ。
「マーベル・シネマティック・ユニバース」フェイズ4発表は『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公開後に?
マーベルスタジオ社長のケヴィン・ファイギによると、今後の「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)新作のラインナップ発表は『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公開以降になるとのこと。
フェイズ3のフィナーレを飾る『アベンジャーズ/エンドゲーム』をもって、2008年の『アイアンマン』から始まった「マーベル・シネマティック・ユニバース」は一応の区切りをつける。その一方で、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』から始まるフェイズ4以降も新たなマーベル・ヒーローの戦いは続く。既に企画進行中のタイトルに、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3』『ブラックパンサー2』『ドクター・ストレンジ2』、そしてついにソロデビューを果たす『ブラック・ウィドウ』、さらにマーベル初のアジアン・ヒーローとなる『シャン・チー』や『エターナルズ』などがある。どのタイトルがフェイズ4に入るのか、公開時期なども含めて現在調整中だ。
また「Disney+」で配信されるドラマでは、ロキを主人公にした作品や、ヴィジョン&スカーレット・ウィッチ、ファルコン&ウィンター・ソルジャーの単独作品が企画中。ファイギによると「ドラマ版も現在、過去、未来のMCUと混ざり合うものなる」という。ドラマ版で起こった展開やそのキャラクターが受けた影響が今後の映画版にも派生するとのことだ。映画、ドラマともに楽しみが広がっていくマーベル・ワールドに世界中のファンが注目している。
16年以上ウルヴァリンを演じたヒュー・ジャックマンがギネス入り!
ヒュー・ジャックマンがギネス認定を受けた。2000年の『X-MEN』から2017年の『LOGAN/ローガン』まで、16年と228日、ウルヴァリンを演じてきたヒューが「実写のマーベルスーパーヒーロー映画での最長のキャリア」としてギネス世界記録を認定。同じくプロフェッサーXを演じたパトリック・スチュワートも、ヒューと同じ16年と228日間、同一のキャラクターを演じたことが認められ、ギネス入りを果たした。ちなみに『バットマン』が28年間で5人(1人あたり約5.6年)の俳優が演じ、『スパイダーマン』では15年間で3人(1人あたり約5年)の俳優に変わっていることを考えると、16年も演じ続けてきたヒューの功績は大きい。『LOGAN/ローガン』でウルヴァリン役を卒業したヒューだが、今後もディズニー/フォックスがウルヴァリンが登場する『X-MEN』映画の製作を示唆しており、ヒューも「ウルヴァリンはいつでも帰ってくる。別の俳優が演じているはずだ」と語っている。でもヒュー以外のウルヴァリンなんてちょっと考えられないなあ。
GuinnessWorldRecords@GWR
Welcome to the family, @RealHughJackman. Congratulations on your record-breaking @Marvel career as Wolverine. https://t.co/p59RjWxQT1
2019年02月20日 21:25
グウィネス・パルトロウがマーベル映画卒業へ
グウィネス・パルトロウが『アベンジャーズ/エンドゲーム』をもって「マーベル・シネマティック・ユニバース」映画から卒業する。2008年の『アイアンマン』以降、マーベル映画では6作品でペッパー・ポッツを演じてきたパルトロウ。「説得されて出演したけどペッパーを演じられて本当にラッキーだったわ。(『アイアンマン』監督の)ジョン・ファヴローとは友達だったの。人々が夢中になる作品に関われて光栄よ」とコメント。とはいえ、「もし“1日だけでも戻ってくれないか?”とお願いされたらいつでもその場にいるわ」とカムバックも示唆している。お疲れ様でした。