2大メジャースタジオが合体! ディズニー帝国、今度は20世紀フォックスを買収へ | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

2大メジャースタジオが合体! ディズニー帝国、今度は20世紀フォックスを買収へ

 

 

 

 

先日も触れた米ウォルト・ディズニー・スタジオによる20世紀フォックスの買収協議だが、事態は急展開を見せた。交渉はもうされていないと報じられていたが、実は水面下で再開されていて、ついに両社が買収の合意に至ったと米メディアが報じている。近日中にも買収についての正式な発表があるようだ。びっくり

 

1935年に設立され、80年以上に渡って名作やヒット作を送り続けてきた20世紀フォックスがついにウォルト・ディズニー・スタジオの傘下に入ることで、ハリウッドメジャースタジオの勢力図が大きく変わるかもしれない。親会社の21世紀フォックスがディズニーに対して、映画部門の20世紀フォックスとテレビ制作部門、ケーブルテレビ局、スポーツチャンネルなどの売却を打診していると報じられたのが先月中旬。ピクサー、マーベル、ルーカスフィルムといった強力なスタジオをいくつも保有するディズニーがこれ以上高い買い物をする必然性がない上、さらにユニバーサルやソニー・ピクチャーズも買収に興味を示していることから、交渉は長期化すると思われていた。しかし急転直下、年をまたぐことなく決着が付くことになる。

 

買収額はなんと600億ドル(約6兆6000億円)以上になると報じられており、それぞれ約40億ドルで買収したマーベル、ルーカスフィルムとは比較にならないディズニーの巨額買収となる。

 

 

買収合意には至ったものの、フォックスがいつディズニー傘下に入るかその時期はまだ分からないが、これによりフォックスが権利をもっていた『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』もディズニーが手に入れ、『スター・ウォーズ』シリーズが完全に一本化。さらに『X-MEN』や『デッドプール』『ファンタスティック・フォー』のフォックス・マーベル作品も“マーベルの古巣”に戻ることで、「マーベル・シネマティック・ユニバース」がさらに拡大化すると見られ、今回の買収は『SW』&アメコミファンの注目度も高い。

 

20世紀フォックスは『アバター』4作品の続編プロジェクトをスタートしており、買収が成立すれば、ディズニー作品として公開されることになるだろう。フロリダのディズニーリゾートには『アバター』のアトラクションが既にオープンしているだけに、映画との連動プロモーションの強化にもつながる。

 

 

しかし、ハリウッドのメジャースタジオの均衡やパワーバランスが崩れることでハリウッド業界がディズニー色に染まってしまうことや、R指定映画をめっきり作らなくなったディズニー傘下でクリエイティビティが守られた作品がちゃんと作られるのかという懸念もある。えー 公開が控える『ザ・プレデター』や『X-MEN:ザ・ニュー・ミュータンツ』は心配ないとしても、企画進行中の『エイリアン:コヴェナント』続編や『デッドプール3』がバイオレンス&流血シーンなしの砂糖菓子のような甘ちょろい映画にされることは、ファンとしては絶対に避けなければならない事態だ。ディズニー傘下の製作会社に、大人向けのタイトルを製作しているタッチストーンやハリウッド・ピクチャーズがあるが、近年は目立った作品はない。ディズニーもビジネスに長けた大企業だから、20世紀フォックスをディズニー色に染めるようなことはまずしないだろうし(だったら初めからディズニー映画として製作すればいいわけでフォックスを買収するメリットはない)、フォックス映画の製作方針や方向性、ブランド力、彼らがこれまで築き上げてきた作品のトーン、ライブラリーを活かした作品作りが求められる。キョロキョロ

 

今後、ディズニーがフォックスをどう活かすかはまだ分からないが、フォックスをレーベル化、もしくは新会社の設立もあり得る。ただ、個人的に好きな20世紀フォックスのファンファーレが今後聞けなくなってしまうかもしれないのが心配なんですけどね(“フォックス”という会社名は消滅するかもしれない)。色々と課題も残されているディズニー/フォックスの合体。今後の動向を注視していきたい。