『LOTR』ドラマ化／『ブレラン2046』苦戦／DC『デスストローク』映画化／ハーレイがアニメ化

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　米Amazonが『ロード･オブ･ザ･リング』のテレビドラマ化権を獲得した。ドラマ版は映画版第１作『旅の仲間』の前日譚を描くもので、『ゲーム･オブ･スローンズ』のような数シーズンにまたがる長編ファンタジーシリーズとして制作される。視聴率しだいではスピンオフの制作も検討しているという。ドラマ化権を得るために2億5000万ドル近い巨費を支払ったというAmazon、『LOTR』ファンにも満足してもらえる大作ドラマの制作に注力する。公開時期などは未定。

　スティーヴン･スピルバーグ監督、オスカー俳優のメリル･ストリープ＆トム･ハンクスがタッグを組んだ『The Post』が『ペンタゴン･ペーパーズ／最高機密文書』の邦題で2018年3月に日本公開される。ベトナム戦争にまつわる極秘報告書「ペンタゴン･ペーパーズ」の暴露事件を描いた実録ドラマで、アカデミー賞ノミネートも狙った注目作だ。

　日本では期間限定でIMAX2D版が上映されている『ブレードランナー 2049』だが、『プリキュア』人気に押されて初登場２位。ハリソン･フォードの来日やTVスポット大量投下で話題性は十分だったが、その後、６位、８位と順位を下げている。批評家には好評だったものの、観客から​​は「SF映画史に残る傑作」とホメる絶賛派と、「前作超えできていない」とテンション低めな辛口派に分かれた。丹念に物語を紡ぐことで知られるドゥニ･ヴィルヌーヴ監督の作家性に肌が合わなかった人も少なくなく、かつ万人が楽しめるＳＦではないため観客層が狭まり、リピーターを呼べなかったせいもあって興行が伸び悩んでいるのはアメリカも日本も同じだった。米国興収では現在8927万ドル、世界興収は2億5000万ドル目前で止まっている。宣伝費を入れると2億ドルは超えており、つまり最低でも4億ドルは稼がないとペイできない本作の興行的失敗により、製作会社のアルコン･エンタテインメントは8000万ドルの損失を被ってしまったと報じられている。

　『IT／イット “それ”が見えたら、終わり。』が日本でもヒット。口コミの影響もあってか公開３週目にして首位に返り咲き、ホラー映画としては異例の数字を伸ばしている。公開２週目では223劇場（254スクリーン）に拡大上映され、MX4Dでも上映、興収は既に11億円を突破した。怖がるホラーというよりジュブナイル映画として高い評価が相次いでいるようだ。

　米ワーナーが『ワンダーウーマン』続編の米国公開日を2019年12月13日から11月1日に前倒しした。夏から2019年12月20日に公開延期した『スター･ウォーズ　エピソード９』との直接対決を避けるための変更。ちなみにガル･ガドットがセクハラ疑惑でバッシングされているブレット･ラトナーの製作会社ラットパック･エンターテインメントが続編に関わるなら出演しないとコメントしたことに対して、ワーナーは「この報道は事実無根」と否定。ワーナーとラットパックのパートナー契約は2018年3月に切れ、そもそも『ワンダーウーマン２』にラットパックは関わっていない。

　DC映画の新作ラインナップに『デスストローク』が入った。現在『ザ･レイド』シリーズのギャレス･エヴァンス監督と交渉が進められているもよう。デスストロークはコミック版『バットマン』などに登場する人気ヴィラン。ベン･アフレックがメガホンを取る予定だった『ザ･バットマン』の悪役として登場し、ジョー･マンガニエロが演じることも決まっていたが、監督がマット･リーヴスに交代になった際、デスストロークの採用案は白紙に戻されてしまった。しかし企画再始動により、ジョー･マンガニエロが主演を再オファーされているという。企画はまだ初期段階だが今後の続報に期待。

　ギャヴィン･オコナー監督がメガホンを取る『スーサイド･スクワッド』続編に、DC映画『ブラック･アダム』単独映画の出演が決まっているドウェイン･ジョンソンが同役で出演する可能性が出てきた。スーサイド･スクワッド VS ドウェイン･ジョンソン、派手な続編になりそう。

　「DCエクステンデッド･ユニバース」の新作『Shazam！』（シャザム！）の主演に『マイティ･ソー　バトルロイヤル』でファンドラル役を演じたザカリー･リーヴァイが起用された。マーベルとDCを掛け持ちすることになる。監督は『ライト/オフ』『アナベル 死霊人形の誕生』で高く評価されたデヴィッド･Ｆ･サンドバーグ。『死霊館』ユニバースの監督がDC映画を任されるのは、現在『アクアマン』を撮影中のジェイムズ･ワン監督に続いて２人目。2019年4月5日米国公開予定。

　現在、『スーサイド･スクワッド２』と単独スピンオフ映画が企画されているDC悪女ヒロインのハーレイ･クインが今度はアニメシリーズ化に向けて動き出している。過去にもさまざまなDCアニメに登場してきたハーレイ･クインだが、新作アニメでは30分、全26エピソードが制作され、彼女がゴッサムシティの裏社会に君臨しようとする姿が描かれる。米ワーナーはハーレイの声もマーゴット･ロビーを希望しているとのこと。2018年より開始のDCデジタル配信サービスにて配信予定。

　マーベル映画『キャプテン･マーベル』の悪役にベン･メンデルソーンがオファーされている。『ローグ･ワン／スター･ウォーズ ストーリー』のクレニック役に続き、またもやヴィランを務めるかもしれない。くしくも『ローグ･ワン』で共演したマッツ･ミケルセンもマーベルの『ドクター･ストレンジ』で悪役を演じていた。

　『ナルニア国物語』シリーズ第４弾『銀のいす』の映画化『The Chronicles of Narnia：The Silver Chair』でメガホンを取るジョー･ジョンストンがこの作品をもって監督を引退すること明かした。『スター･ウォーズ』シリーズの特殊効果スタッフとして映画界入りし、『ミクロキッズ』『ロケッティア』『ジュマンジ』『ジュラシック･パークⅢ』『キャプテン･アメリカ ザ･ファースト･アベンジャー』などの話題作を手掛け、映画ファンの間では人気監督の１人として知られる。私も好きな監督サンだったので引退は残念デス。　『ナルニア国物語』４作目は、１、２作目をディズニー、３作目をフォックスが手掛けていたが、４作目はソニー･ピクチャーズが製作する。キャストは一新される。

　米Huluはヒュー･グラントとアンディ･マクダウェルが共演したラブ･ストーリー『フォー･ウェディング』のドラマシリーズ化を企画している。映画と同じように４つの結婚式が描かれる。

　大ヒットゲーム『スーパーマリオブラザーズ』の長編アニメ映画化に向けて、任天堂と、『怪盗グルー』シリーズや『SING/シング』のイルミネーション･エンターテインメントの契約交渉が進められており、まもなく契約成立する見込み。1993年には『スーパーマリオ　魔界帝国の女神』として実写映画化されているが、作品的、興行的に失敗したこともあり、任天堂はこれまで何度かアニメ映画化をオファーされていたが、前向きな姿勢を示さなかった。

　以前より噂されていた『この世界の片隅に』のロングバージョン制作が正式に発表された。公開時期などはまだ確定していない。

　スティーヴン･キング原作のホラー小説で、1989年に映画化されている『ペット･セメタリー』リメイク版の監督は、オムニバス･ホラー『ホリデイズ』の新鋭デニス･ウィドマイヤー＆ケヴィン･コルシュのコンビに決まった。かつてギレルモ･デル･トロ監督が「『ペット･セメタリー』を映画化したい」とツイートしたこともあった。

　人気ゲーム『ヒットマン』が今度はテレビドラマ化される。FOXとHuluの共同制作で企画しているという。2007年にティモシー･オリファント主演で『ヒットマン』、2015年にはルパート･フレンド主演で『ヒットマン：エージェント47』として２度映画化されている。『ジョン･ウィック』シリーズのデレク･コルスタッドがドラマパイロット版の脚本とエグゼクティブプロデューサーを務める。

　シルヴェスター･スタローンがメガホンを取る『クリード　チャンプを継ぐ男』続編の米国公開日が2018年11月21日に決まった。『ロッキー４』の因縁の相手であるドラゴ再登場が噂されるだけに注目が集まる。

　『007』シリーズのプロデューサー、バーバラ･ブロッコリとマイケル･G･ウィルソンが製作するブレイク･ライヴリー主演の“女性版ボンド”映画『The Rhythm Section』の米国公開日が2019年2月22日に決まった。

　米ディズニーが企画している『ピノキオ』の実写映画版からサム･メンデス監督が降板した。ディズニーの『ジャイアント･ピーチ』の監督候補としても挙がっていたメンデスだが、やはり立ち消えになっている。　『ピノキオ』の脚本は『シンデレラ』『ローグ･ワン　スター･ウォーズ･ストーリー』のクリス･ワイツ。ちなみにディズニーは2019年にアニメ実写版映画３作品を公開予定。ティム･バートン監督による『ダンボ』が2019年3月29日、ガイ･リッチー監督による『アラジン』が5月24日、ジョン･ファヴロー監督による『ライオン･キング』が7月19日に米国公開される。2019年はディズニーアニメ実写映画イヤーになりそうだ。

　ハーベイ・ワインスタイン、ケビン・スペイシーらハリウッドのクリエイター＆スターによるセクハラ告発スキャンダルが止まらないが、今度はディズニー／ピクサーのトップであるジョン・ラセターがセクハラバッシングの槍玉に挙がっている。米マスコミによると、以前より女性社員に対して不快なハグやキス、身体についての言及など不適切な振る舞いがあったという。告発を受けたラセターは社員に向けてメールで「自分の行為により一部の社員を軽視していると思わせていました。しかし不快な思いをさせることは私の本意ではありません。自分にとってあなたたちは大切な存在です。過ちに向き合うのは簡単ではないですが、それが過ちから学ぶ唯一の方法です。失望させてしまったことを心から謝ります」と謝罪。半年間の“反省休暇”を取ることにしたという。2019年に公開延期になった『トイ・ストーリー４』では、女優のラシダ・ジョーンズらが関わっていた脚本家２人が降板。ラセターのセクハラが原因ではと報じているメディアに対してジョーンズ本人は「クリエイティブ上の相違による降板であって、報道されているような事実はない」と否定している。米国ではラセター製作総指揮のピクサーアニメ新作『リメンバー･ミー』が22日から公開されるだけに興行への影響も懸念されている。




　クリント･イーストウッド監督の新作『The 15:17 to Paris』の米国公開日が2018年2月9日に決まった。2015年8月にアムステルダム発パリ行きの国際特急列車でイスラム過激派の男が計画していたテロ計画を未然に防いだ、勇気ある男たちを描く実録サスペンス。




　2003年頃から米パラマウントが企画を進めてきたものの、なかなか進展しなかった実写映画版『子連れ狼』が本格始動している。先日、『ワイルド･スピード』9＆10作目の監督に起用されたジャスティン･リンがプロデューサー、脚本を『セブン』『８mm』『スリーピー･ホロウ』のアンドリュー･ケヴィン･ウォーカーが務める。過去にはダーレン･アロノフスキー監督がメガホンを取る予定だったハリウッド版『子連れ狼』がどのように生まれ変わるのか注目。

　『ペテン師とサギ師 だまされてリビエラ』を女性版としてリブートするアン･ハサウェイ＆レベル･ウィルソン共演の『Nasty Women』の米国公開日が2018年8月10日に決まった。

　ケネス･ブラナーが監督＆ポアロ役で挑み、アガサ･クリスティの名作をリブートした『オリエント急行殺人事件』は世界興収1億5000万ドルのヒットとなっているが、20世紀フォックスは早くも続編として『ナイルに死す』の映画化を企画している。まだ契約に至っていないがケネス･ブラナーは続投予定。同原作は1978年に『ナイル殺人事件』として映画化されている。

　フォレスト･ウィテカーが演じた孤独な殺し屋の闘いを描いた異色作『ゴースト･ドッグ』(99)の続編が企画されている。前作から引き続き、ジム･ジャームッシュ監督とウィテカーが契約に既にサインしたとのこと。

　ジェイムズ･キャメロン製作、ティム･ミラー監督、アーノルド･シュワルツェネッガー、リンダ･ハミルトン共演による『ターミネーター』のリブート版の脚本を『ニュースの天才』『シークレット･アイズ』のビリー･レイがリライトして仕上げているとのこと。『キャプテン･フィリップス』ではアカデミー賞脚色賞にノミネートされた注目株。『T3』以降の設定や世界観をすべてナシにし、『ターミネーター２』の続編として仕切り直されるリブート新作ではどういう物語が展開されるのか注目が集まる。

　２年連続で年始に放送してきた『孤独のグルメ』のスペシャル版だが、今回はなんと大晦日に放送される。『紅白歌合戦』と『ガキ使スペシャル』の激戦時間帯にテレ東が果敢に挑む『孤独のグルメ大晦日スペシャル～瀬戸内出張編～』（仮）は、12月31日の夜10時～11時30分に放送。番組冒頭ではシリーズ初となる生中継を実施し、原作者の久住昌之が原作コミックとドラマ版『孤独のグルメ』について語る。年越しそばのお供に『孤独のグルメ』というのもオツですな。