2013夏ドラマ最終回レビュー3●『半沢直樹』『なるようになるさ。』『ショムニ2013』 | ぶっちゃけシネマ人生一直線!❁

2013夏ドラマ最終回レビュー3●『半沢直樹』『なるようになるさ。』『ショムニ2013』

2013夏ドラマ

最終回レビュー

-VOL.3-



●ドラマ満足度は100点満点

●「Yahoo!テレビ評価」の得点、人数は9月22日時点のもの

●ネタバレあります! ご注意を!





ブルーレイ&シネマ一直線

半沢直樹
(TBS/全10回/最終回視聴率:42.2%/平均視聴率:29.07%)
Yahoo!テレビ評価/4.35点(5178件)
●ドラマ満足度/90点


いやー、面白かったなあ。
これは面白いと認めざるを得ないでしょ。
第1部も第2部も同等のクオリティで楽しめたし、燃えた。グッド!


ただ、マスコミが少々騒ぎすぎで
バラエティやドラマ(↓一番下のドラマを参照)で
「やられたらやり返す!倍返しだ!」を
バカみたいに濫用し、逆に冷めたけどね。シラー
これだからマスコミは・・・・。シラー
それでも本作の完成度は揺るぎませんが。


このドラマは、ワルモノ、バカ野郎どもに
鉄槌を下す昔ながらの「水戸黄門」「必殺」的な
絶妙で絶大なカタルシス効果により世間で受け入れられ、
だからこんなにもヒットした。
TBSもこれほどヒットするとは予想してなかったようで。
主人公が窮地に追い込まれつつも
知恵を絞って逆襲していく痛快感、爽快感が
こんなに味わえたドラマ、最近なかったよね。にひひ


ちょっと恥ずかしいくらいに誇張して
演出的に盛り上げていく作り手の戦略としては
間違ってはいないし、これぐらい大げさでもいい。
一線を超えてアホくさくなるギリギリ手前で留めた
演出、見せ方も素晴らしかったですヨ。


ただ、作り手の好都合による話運びも気になった。
第8話の模擬検査エピソードでは
半沢がかなり強引で押し切った感じだったし、

最終回も岸川部長の娘の結婚の情報を得られなかったら
どうやって乗り切るつもりだったんだろう。
半沢がもっと知力を活かして

確実に勝機をモノにする戦略が見たかったのも事実。
そこは多少なりとも原作をイジっても良かったのでは。


もっと言うと、あそこまで会社ぐるみで隠ぺいしてたら

株主から訴えられて、頭取のクビだけでは済まないし、

ダンカン演じる記者にリークしてた件とかもどうなったんだよ?ショック!

このドラマ、そういう細かい部分でのアラとかも少なくない。

ま、ドラマ内だけで通じるお話として観てあげる寛容さも必要です。


ネットでは最終回の反応に賛否両論のようだけど
半沢が出向させられる結末は一応原作通り。
で、そこから原作第3弾の『ロスジェネの逆襲』に続き、
現在は第4弾『銀翼のイカロス』が執筆中なんだという。

ま、原作通りというのは分かるんだけどさ、
最後までスカッとさせるカタルシスとテンションだけは

保ってほしかったなあ。もっと気持ち良く終わらせてくれや。
TBSは続編への意識にとらわれすぎです。
正直、あのオチには、ガクッとなりましたから。ショック!


そうは言っても、クライマックスでは怒号が飛び交い、
まるで子供の喧嘩を見せられてるようでしたが、にひひ
俳優さんたちの血管がキレちゃうんじゃね?というぐらい
迫真なものになってました。思わず拳に力入ってしまったぜい。
半沢の涙、グッときちゃったねえ。あーた、よく頑張ったヨ。しょぼん

どこが「100倍返しなんだよ?」という意見もあるけど

いやいや、大和田にとっては最大の屈辱である

土下座をさせたことで半沢が見事に父の仇を取ったわけです。

あの土下座シーンはまさに鬼気迫る名場面。

「やだ! やだ! 土下座なんて絶対ヤダ~!」と言うような

香川照之の尋常じゃない悔しがり方は圧巻でしたわ。

あんなガッチガチな土下座、初めて見た。にひひ

キャスト陣はどの人も見事なハマリ役。
演技の上手さ以上に、ちゃんと存在感を示しているのが素晴らしい。

初回レビューでも書いたけど、賛否となった上戸彩は

重苦しい空気をほぐしてくれていたのでかなり良かったですヨ。ラブラブ!
半沢の家庭シーンになるとなぜかホッとし、
張り詰めていた緊張感を和らいでくれる。


ただね、あのオネエキャラの黒崎がねえ~、
どうも個人的にはずっと違和感があって・・・。
面白いキャラなのは認めますけど、
ちょっと誇張されすぎて実在感ないんだよね。
オネエキャラなのにフツーに女性と結婚するんだ。にひひ


あと、これは細かいことなんだけど
半沢をズームアップするシーンでちょくちょく
ピンボケが発生してたのはいただけませんね。むっ
そういうところがやたらと気になるタチでして。
半沢が“決意”を表する重要なカットなのに
ピンボケはやっぱりダメだよ。
俳優たちの熱すぎる演技は1発勝負だから
仕方なくこのピンボケカットを使っちゃったんでしょうか。


原作未読なので、あの結末にイスからズリ落ちそうになり
「コレって続編制作を決めたTBSがディレクターに
エンディングを撮り直させたんじゃね?」
と勘繰ったけど
やっぱりTV局の思惑もかなり入ってるんだろうなあ。
だって大和田が降格処分だけというのも
明らかに続編を意識しての変更でしょ?


そりゃこんなオイシイドラマ、TBSが放っておくはずがない。
来年には続編やるでしょう。
ただそれは映画じゃなくてドラマでたのんます。
ドラマが映画になるといつも「なんか違う」感じになっちゃうんで。
ま、原作の長さからして映画で収めるのは無理だろうけど。
半沢の“1000倍返し”が見られることを期待してマス。


間違いなく本作は当たり役となり、代表作になった堺雅人。
さあ、秋クールはもうひとつの当たり役、オトボケ弁護士が帰ってくる!にひひ





ブルーレイ&シネマ一直線

なるようになるさ。
(TBS/全11回/最終回視聴率:11.8%/平均視聴率:12.65%)
Yahoo!テレビ評価/2.62点(487件)
●ドラマ満足度/60点


このドラマって、逆『渡る世間は鬼ばかり』だった。
幸せな人生を送れるはずだった人間が土壇場で
不幸のどん底にたたき落とされる『渡鬼』に対して、
本作はワケアリな薄幸人間が浅野温子&舘ひろし夫婦
によって再起の道に導かれていくというね。


隣人がどういう人かさえ知らない
コミュニケーション不足が叫ばれる昨今、
こういう他人同士のヌクヌクな温か系ドラマは
キラいじゃないんだけど、中盤あたりから
あまりにも話がウマく進みすぎていくので
次第に「ウソくささ」感が強まっていったのも否めない。シラー


この急転直下なジェットコースター的な展開も
橋田壽賀子ドラマらしいと言われたらそれまでだけど、
にしても最終回で3人の問題が一気に解決する展開はザツすぎ。
もっと情感たっぷりに演出すればいいのに
素っ気なく終わってしまったし、まさに「呆気なあ~」でしたわ。
これは演出に問題アリですな。


この終わり方だと、舘ひろしが

「問題なくなったんだから家に帰ってよ」と3人を追い出した

ようにしか見えないんですよ。しかも笑顔で。悪魔かお前は。にひひ
本当に彼らの問題が解決したのかやはり疑問も残るし、
志田未来と紺野まひるにいたっては

表面上の解決でしかない後味の悪さもある。
大体、DVなめすぎでしょ。これまでずっと暴力を振るっていた夫が
急に優しくなるほど怖いものはない。そういうのが一番信用できん。ショック!


浅野&舘の軽妙な演技はキライじゃなかったし(むしろ好き)、
作品のテンポも悪くなかったのに、最終回のやっつけ仕事で-10点。
全11回で3人の話をさばくとなるとどうしても窮屈なドラマに

なってしまうのは否めません。こういうドラマはせめて

2クールぐらいで描いた方が良かったのかもしれませんな。


「表面上だけで問題を解決した最終回の薄っぺらい脚本」を読んだ
ドラマスタッフは、橋田壽賀子に対しては全員がイエスマンなので
会議室でこう締めくくったでしょう。
「なんとかなるさ」って。





ブルーレイ&シネマ一直線

SUMMER NUDE
(フジテレビ/全11回/最終回視聴率:11.9%/平均視聴率:12.53%)
Yahoo!テレビ評価/2.33点(3598件)
●ドラマ満足度/30点


すごいよ!
観ているこっちの想像の先を1㎜たりとも
超えてくれなかったチョー想定内のドラマでした。ショック!


初回レビューで書いた
「山Pと香里奈がイイ感じになっているところに
行方不明の長澤まさみがひょっこり戻って来て
ひと波乱あるって感じでしょ?」通りの展開でした。

しかも長澤まさみなんかほとんど出てねーし。ショック!


山Pが香里奈に「お前が好きだ」とコクるだけの話に
よく11回も持たせましたねえ。感心しますわ。


しかしそれだけだと話を持たせることができず
無駄にサブキャラを多く出して、どーでもいい
サブストーリーを絡ませて、チンタラ描いていく。
いまだにこういう浅~~い恋愛ドラマを
見せられるとは思ってもみなかった。ビックリ。ショック!


てか、一番ナゾだったのが
千葉雄大と橋本奈々未演じるバカップルの話。ナニアレ?
この2人の話になると急に演出のテンションが変わり、
「一体何の冗談?」と、いつも口ポカーン状態に。

劇中劇かと思ったけど、これもストーリーの一部なんだよね。
あんな安っぽい学生劇みたいなクオリティで演出する神経が分からん。
狙ってる? いやいや、思いっきり外してるから。シラー


このドラマでホメたいのは1点だけ。
こんなドラマを最後まで観たオレ! よくできました。にひひ
2話目でリタイヤするべきだった・・・。


「山Pでも止められない月9凋落」と
一部のマスコミが騒いでいるけど、
別に山Pって視聴率男じゃないしねー。





ブルーレイ&シネマ一直線

ショムニ2013
(フジテレビ/全10回/最終回視聴率:7.8%/平均視聴率:10.85%)
Yahoo!テレビ評価/2.14点(916件)

●ドラマ満足度/25点


「やられたらやり返す、しっぺ返しだ!」と
他局のヒットドラマのパロディを恥ずかしげもなく
やってしまうフジの制作陣はプライドがないのか?
ないんでしょうねえ。シラー
所詮、この程度の志で作られたドラマだということが
よーく分かりましたよ。いやはや。


初回時「10年ぶりの新作だというのに
演出スタイルが前シリーズと丸っきり同じところに感心した。
いい意味で“再放送”を観てるような感覚になった」と
評価しましたが、好意的に観られたのは2話ぐらいまでで、
やっぱり今の時代、仕事もロクにしないOLどもが
ドヤ顔でエラソーなことをホザいてても、面白いというより
どうしても失笑してしまうワケで・・・。そりゃそうだ。むっ


それと、いくらコメディだと割り切っても
話が無茶苦茶&荒唐無稽すぎて、このテンションで
観続けるのはかなりキツかったです・・・・。
コメディだからこそ、テキトーに作ってはならない
ということを作り手は分かってなかったようで・・・。プンプン


練乳イカスミ豆腐で満帆商事を立て直すという
テキトーに考えたようなクソつまんないお話は、
ハナクソをほじくりながら耳くそ掃除をして
「明日の昼めし何食べようかなあ」と考えながら
観ればいいレベル。いや、観なくてもいいけど。にひひ


このドラマを観て分かったこと。
今の時代に『ショムニ』はもう必要とされてないということ。
最終回視聴率がたったの7.8%という
惨敗的数字がそれを如実に物語っています。
初回視聴率18.3%からこれほど右肩下がりなドラマも珍しい。にひひ




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