野沢温泉の母を訪ねての旅行、一緒に行った戸隠神社は長い石段を上る奥社への参拝はできなかったのですが、野沢温泉村からほど近いところにある小菅神社に行ってきました。

小菅神社は、戸隠山・飯綱山と併せて奥信濃三山と称せられた修験道の霊山、小菅山にある神社で、山麓の里社とそこから比高約300メートル上ったところにある奥社があります。

全国的に知られていている戸隠神社にはGW前半に行ったときも多くの参拝客でにぎわっていましたが、その後に行ったこちらの神社にはほとんど参拝客はいませんでした。

 

まずは麓の里宮から

 

こちらの本殿に上る石段の上り口に宮司の自宅があり、御朱印(既に押された紙があり、それに自分で日付を入れる形式です)はそこでいただけます。

 

里宮から参道に戻って少し上ったところに奥社に続く鳥居があります。

この鳥居の向こう側は別世界という雰囲気が漂います。

 

この鳥居から3~400メートルは杉並木の石段になっており勾配もそれほどキツくはないのですが、敷石の大きさがまちまちで思った以上に体力を使います。

 

この石段の先も敷石はあるのですが、ほぼ登山という感じになります。

鳥居から奥社までは距離では1,260m、平地ならゆっくり歩いて20分、軽い運動という感じですが、ここの1,260mはその道のりで標高差310mを上ることになります。

杉並木のあるところは比較的緩やかなのですが、中盤以降はかなりキツい勾配です。

 

5~6年前に一度登ったことがあって行けるとの自信はあったのですが、100キロ近いウエイトでかつ病み上りの自分にとっては、非常に辛い登山になりました。体力に自信のない方は安易に登らない方が良いでしょう。

(写真を撮る余裕もなかったです。)

また、ごく普通のスニーカーを履いていたのも失敗で、ここは登山に向いた靴で登らないといけなかった。

 

鳥居からほぼ1時間かけて漸く奥社へ到着、苦難に耐えて登ったこともあり、無心にお祈りをさせていただきました。

 

 

こちらの神社は、修験道の開祖役小角が創建したときに全国7つの霊山から神々が集まってきたといわれており、鳥居からこの奥社にたどり着くまでの参道はそれらの神々が本当にいらしゃるようなとても神々しい空間でした。

その分、安易な気持ちでは近寄れないくらいの厳しさが感じられます。

修験道の修行の山で身体的には限界でしたが、気持ちを新たにする良い機会になりました。

 

この日は天気が最高でした。

小菅の集落から下って千曲川の河川敷に来ると、菜の花の絨毯が広がっていて、心が洗われました。

 

 

野沢温泉に戻ってから、知り合いの方や入ったお店の方に奥宮に参拝したことを話すとみなさんそれは大変でしたねと仰います。

ということは、地元の方々は何らかの機会にこの急峻な参道を上っているのだと思いました。

また、人によってはこの季節は熊が出る、もう少し経つと蜂が出るといったことを教えてくれました。

これから登られる方は、それらの情報をしっかり確認した方が良いかもしれません。