そろそろ他のジャンルのワインも飲みたくなってきたので、南イタリアワインシリーズも一旦区切りにしようかと思います。

今度はイタリア半島を離れてシチリア島へ。この地域で最もメジャーなブドウがネーロ・ダヴォラ。それをアパッシメント(収穫後陰干しで乾燥させる製法)して造られたタイプのワインを試しました。

 

 

TORDEIGIGANTI NERO D’AVOLA 2020

(トルディギガンティ ネーロ・ダヴォラ 2020年)

産地 イタリア/シチリア島

葡萄 ネーロ・ダヴォラ100%

原産地呼称 DOCシチリア

 

アパッシメント(陰干し)で果実の水分を減らしてから醸造するので果実の糖分が凝縮されることから甘いワインになると想像されますが、香りにはまさに蜜のような甘さが伴います。

南イタリアの他の黒ブドウと同様、黒みを帯びたガーネット色で見た目にもやや粘度を感じ、口当たりもトロミと甘み(黒蜜系?)を伴います。

しかしながら、甘口ワインかというとそこまでではなくて、ひとことで言えば果実味の強い濃い味(厚みのある)のワインという感じです。

濃さと甘みがタンニンの渋み、苦みを消しているのでまろやか系の味わいになるので、ワインの渋み、苦みが得意でない方にはこの種(アパッシメント)のワインは好まれると思います。

厚みのあるワインですので、合わせる食事は軽めのパスタよりもがっつりお肉系が向いているかと思います。

手間をかけた製法のこのワインが1,000円ちょっとで買えるというのはなかなかお値打ちだと思います。南イタリアのワインはボンビーリーマンの救世主ですね。

 

バカバカボトルを空ける飲み方ではないので、南イタリアからどこに向かうか、迷いどころはあります。ピエモンテに行って違いを確かめるか、イタリアから離れて一気にボルドーに飛ぶか、次に飲むワインを考えながら味わうのも楽しみではあります。