帯封 新札100万円 母の思い | 夏美 きのう きょう・明日。

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50代 主婦の日常を呟きます。



帯封された新札の100万円。

わたしは今までに 3回 見たことがある。


☆☆☆☆☆
昔々の話。

妹が わたしより先に嫁いだので 
姉として
いろいろな初めてのことを経験した。
結納の儀。

お仲人さんと義弟が

座敷の床間いっぱいになるような数々の結納品を届けてくれた。

母と二人になり 品々の封をといていったとき。

初めて目にした 結納金の新札100万円。

生まれて初めて見る100万円に
わたしは 

【うわぁすごい!】と思わず口にした。








【これっぽっちで 大事な娘を持っていかれて】

母が 静かに言った。
母の寂しさが 伝わって
言葉にならなかった。

そして 2回目は わたしの結納で目にした。

嬉しかった。
なんだか誇らしかった。

母はあの言葉は言わなかった。



昨年の息子の結婚式の直前。

結納の儀をわたしが切望した。

わたしがしてもらって嬉しかったことを 息子に 彼女にしてあげたいと思ったのです。

結納前日、銀行から帰った夫が 

(せっかくだから 見る?)と 
見せてくれた 新札100万円。

親の責任を果たせたような気持ちになりました。


幾久しく。

なんて美しい言葉だろう。

息子が 夫から口づたえに儀式の口上を教えてもらっているのを 
聞きながら

夫もわたしも 親になれたなぁと思いました。


コロナ渦 息子はひとりで 立派に使者の役目を果たしてくれました。


わたしが目にした3回の
新札100万円の思い出です。


なんだかふと話したくなりました。



きょうもありがとう照れ



夏美