『めぐりあう時間たち』メリル・ストリープ、ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア | 今夜はブギーナイト

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いらっしゃいませ。ハート

皆さんキラキラいかがお過ごしですか?ほっこり

ずいぶんと間が空きました汗久しぶりの更新です。

では、早速本題へ音符今回はこの作品です。

 

『めぐりあう時間たち』(2002) アメリカ

原作 マイケル・カニンガム

監督 スティーブン・ダルトリー。

 

 

舞台は3つの時代、 ①1923年②1951年③2001年

主人公は3人の女、 ヴァージニア・ウルフ、ローラ・ブラウン、クラリッサ・ヴォーン。

彼女たちは、それぞれ心に大きな問題を抱えながら、深く思い悩んでいます。

自分自身と向き合い、苦しみもがきながら日々を送っていました。

 

時は1941年のイギリス・サセックス

夫宛てに長い感謝の手紙をしたためている女性が登場します。

彼女の名はヴァージニア・ウルフ。

イギリスの著名な作家です。

震える手でそれを書き終えた彼女は、意を決して川へ入水します。

 

そこから1951年のロサンゼルスへと舞台が移ります。

それぞれ・・・絶対に交わらないはずの時間たちが、運命に導かれるように

交差しながら、少しずつ繋がっていく物語です。(SFではありません)

 

①1923年のイギリス・リッチモンドの田舎町。
ヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマン)

実在したイギリスの作家ヴァージニア・ウルフの役です。

(本名アデリーン・ヴァージニア・スティーヴン・1882年生まれ、

1941年に入水自殺をはかり、59歳で生涯を終える)

舞台は1925年、『ダロウェイ夫人』の執筆を始めた、ある一日のできごと。

書くことこそが生きる意味であると思っている彼女、

自分の全神経を執筆活動に注ぎ込んでいたバージニアは、

人とのかかわり合いが苦手であり、自分の屋敷のメイドたちにさえも敬遠されるほど

家の中で孤立していました。

 

夫は、心を病んでいる妻を案じロンドンから、静かな環境である

リッチモンドに居を移したのですが、なかなか上手くいきません。

突然、思いたったようにロンドンに戻りたくなったバージニアが

夫に内緒で駅まで行くシーンがあります。

もちろん汽車には乗りません。ぽつりとベンチに座っています。

そこへ迎えに来た夫は、妻の心の叫びを聞いた後…

「ロンドンに戻ってもいいよ…」と呟きます。

その言葉を聞き安堵の表情を浮かべる彼女、夫に構ってほしいと言う想いが

あったのでしょうか。不愛想な女性ですが、夫を愛していたのでしょうね。

深い部分で通じ合っているであろう…夫婦の絆のようなものを感じました。

 

②1951年 ロサンゼルス
ローラ・ブラウン(ジュリアン・ムーア)

優しい夫と幼い息子と暮らす平凡な主婦。

お腹の中には6カ月の生命が宿っています。

誰もが羨むような幸せな家庭のはずですが・・・

家族という関わりにさえも強い閉塞感を感じ、焦燥感に苛まれるローラは

徐々に心のバランスを崩していきます。

自ら命を絶とうとしますが、なんとか思いとどまります。

我が子に対する母性と良妻であること、この二つが彼女にとって

枷のように重くのしかかります。

 

③2001年 ニューヨーク
クラリッサ・ヴォーン(メリル・ストリープ)

出版社の編集者であるクラリッサは現代のニューヨークに住む同性愛者の女性です。

この日は作家である、親友リチャード(エド・ハリス)のためにパーティーを開く準備をしています。

しかし事は上手く運びません。

クラリッサの思いと、友リチャードの胸の内は全く異なるものだったからです。

そしてその想いはすれ違い、大きな悲劇が起こります。

 

リチャードがクラリッサを「ダロウェイ夫人」と呼ぶシーンがあるのですが、

緊迫感の中に、ほんのわずかですがホッとさせられるような場面です。

 

各々の時代に生きる彼女たちの、ある一日の生きざまが映し出されています。

これは、あらすじをお話するよりも、ぜひともご覧になって頂ければと思います。

懐かしい作品ですが

最近久しぶりに鑑賞し新たに胸にこみ上げて来る様々な思い・・・

この映画を始めてみた16年前とは

全く違う感情が心の中を駆け巡りました。

 

本作では、ニコール・キッドマンが(ヴァージニア・ウルフを演じ)

アカデミー主演女優賞を受賞しました。

 

付け鼻をして役作りに挑んだニコール・キッドマン

この映画の事をご存知でない方は、おそらく彼女が誰なのか

お気づきにならないかもしれません。

ノーメイクである事と鼻の形により、大きく印象が変わった・・・それだけでなく、

なんと言っても、ニコール・キッドマンの演技は素晴らしかったのです。

 

当時のキッドマン。ビューティフルチュー

 

美しい女優が美しい女を演じるのはあまりにもつまらなさ過ぎる・・・

そう感じる観客は多々おられる事でしょう。

美しい女優が、美貌の更に上をいくような迫真の演技をすることは不可能なのでしょうか。

魂を揺さぶるほどの感動を伝えたいと思った時、その美貌は邪魔なのでしょうか。

敢えて隠しましたが…それでもニコールの演じたヴァージニアは美しかったのです。

 

そういえば・・・・

モンスター(2003)のシャーリーズ・セロンを思い出します。

 

全編に渡り、何度も胸が痛くなるストーリーで…インパクトが強い作品でした。

声色を使った独特な喋り方、ふてぶてしい態度…まさしく渾身の演技でした。

シャーリーズもまた、本作品『モンスター』で、アカデミー主演女優賞に輝いています

 

この可憐な妖精が、ひとたび演技に入るとおそるべき役者魂!を発揮なさいます。

 

マッド・マックス怒りのデスロード(2015)のフュリオサ大隊長の

坊主頭は美しく精悍でセクシーでした。

 

失礼汗またまた脱線おじぎ

話しは『めぐりあう時間たち』へ戻ります。

 

ジュリアンムーアという女優さんは、

どんな役柄もこなす名バイプレーヤーの一人です。

 

あるときはベテラン・ポルノ女優、『ブギ―ナイツ』(1997)アメリカ

 

ジュリアン…あなたすごいわアセアセ

そして、マーク・ウォールバーグが若いのなんのって滝汗

観た当時は私も若かったのかなゲラゲラ

※1988年のポール・トーマス・アンダーソン監督・脚本の短編映画

『The Dirk Diggler Story』を長編にリメイクしたものです。

 

そして、またあるときは…唯一愛しいと想い焦がれた男がゲイだった…

という数奇な運命を背負う女性の役。

生涯の友として、けなげに(彼を)励ましたり見守りったりしています。

『シングルマン』(2009) アメリカ

 

・・・というか、コリン・ファースみたいな男友達が身近にいたら

世の女性は会うたびに鳥肌でしょうね。ドキドキハートハート

コリン・ファーススター抑えた演技をしていても、存在自体が光を放っていて…

特別な人だと思います。

その輝きこそが、役者にとってなくてはならない…「華」なのかな~

 

さて、締めくくりは、大姉メリル・ストリープの出演作品にほんの少しだけ触れてみましょう。

ディアハンター(1978)

クリストファー・ウォーケンの鬼気迫る演技が記憶に残る作品です。

ウォーケンはこの役で、アカデミー賞に輝きました。

『デイアハンター』若き日のロバート・デ・ニーロ主演の名作です。

 

クレイマー・クレイマー(1979)

アカデミー助演女優賞受賞

自分の人生を優先し、夫と子供を置いて家を出て行くという身勝手な女の役ですが…

過去記事でも書きましたけど。

もうね!これは感動の嵐、フレンチトーストのシーンは鉄板です。えーんえーん

ダスティン・ホフマン最高ハート

 

ソフィーの選択(1982)

アカデミー主演女優賞受賞

ずしんと重い、ヘビーな題材を扱っている作品ですが、メリルの演技は圧巻です。

 

永遠に美しく(1992) アメリカ

永遠の命が欲しい、歳を取りたくない…あまりにも無謀な願望に挑む女たちの物語です。

ちなみに向かって右の男性はブルース・ウィリスです。

メリルとゴールディ・ホーンのタッグは最強でした。

メリルが放った銃弾でゴールディのお腹に風穴があくシーンは

今でも覚えています。向こうの景色が透けて見えるという( ´艸`)

ブラック・コメディー満載の作品です。

 

激流(1994) アメリカ

初めは親切な人だったのに、次第に真実の姿が見えてくる…

ケヴィン・ベーコン演じる謎の男ウェイドとの遭遇により

メリル演じるゲイルの一家がじわじわと追い詰められていきます。

多くのシーンの中心が激流を下るボートという設定も異色です。

 

プラダを着た悪魔(2006) アメリカ

メリルのミランダ最高でした。

どこまで行っても、よしと言わない恐るべき上司でした。

悪魔(ミランダ)の洗礼によりドンドンあか抜けて洗練されていく

アン・ハサウェイのファッション・センスと仕事能力の高さにも驚きでした。

 

マンマ・ミーア(2008) アメリカ

娘のパパは3人いるの!?

メリル他贅沢なキャスト達が思う存分歌って踊ります。

月日が経ってもなぜか色あせない、むしろどの時代にもマッチしている。

劇中、モチーフとして使われているABBA(アバ)の楽曲はどれも素晴らしくて8分音符

役者さんたちもノリノリです。

 

ギミー!ギミー!ギミー! ABBA

 

映画マンマミーア  マネー,マネー,マネー

脇を固める女優さん二人が…なんとも見事なんです。8分音符

 

マーガレット・サッチャー鉄の女の涙(2011)

アカデミー主演女優賞受賞

とにかく似すぎ。叫び

 

まだまだありすぎて・・・チュー

キリがありませんので、またの機会に改めて詳しく紹介させて頂きます。

メリルは、これまでアカデミー賞に21回ノミネートされていて、

うち主演女優賞2回、助演女優賞を1回獲得した武勇伝を持つ女傑です。

 

先日、アカデミー受賞式を観ていて、改めて感じました。

次々と登場するプレゼンターたちが、ことあるごとに、

メリル・ストリープという名前を口にして、彼女を讃えます。

見事な仕切りを披露した、司会のジミー・キンメルも同じくでした。

ぜひとも、生きるレジェンドであるメリルから、多くの出演作の秘話を

伺ってみたいものですね~音符ハート

 

『めぐりあう時間たち』気になるお方にはお勧めです♪

今日はこの辺で失礼します。♪

ご訪問ありがとうございます。

動画と画像はお借りしたものです。