ボカロ(日本語版)のT音推移法則 | ユリウス・グールド・フォン・ロイメルのブログ

ユリウス・グールド・フォン・ロイメルのブログ

ボカロ等DTMの調声におけるアレコレ。楽理や言語学に発展する
こともあるかも(笑

 

n'Abend/Bonsoir☆

 

ボカロで独語や羅語を表現する時に小技として引き出しに入れておくとベターと思われる法則で、

結論から言うと、

 

子音(破裂音、震え音、弾き音、鼻音)+さ(sa)行→ 子音+(tsa)ツァ行

子音(同上            )+しゃ(scha)行→子音+(tscha)チャ行

となりやすい。つまり、t音が挟まるのです。

前々回に独語の uns これを”うんす”で入力し、実際正しい発音の”ウンツ”に帰結する事象も

この法則に当てはまります。

画像はバッハ先生のロ短調ミサ、BWV 232のクレドの2番での歌詞、

Patrem omnipotentem,factorem coeli et terrae,

の factorem coeli…ファクトーレム・チェリの部分で、ム・シェと入力して

ム・チェと発音させています。(ム・チェと入力したときの発音と比較し、

自然なほうを採択すれば良いことになります。)

 

実は、ヴェロシティをいじると英語版ボカロにもこの法則が通用します。

 

言語学でもゲルマン語を学習するときに真っ先に”グリムの法則”が出てくることを鑑みると

やはりこういう癖みたいなのは当然ありますね。

 

では、子音+サ行またはシャ行にしたいときはどうするか…という問題が当然出てきます。

 

ロ短調ミサを例に出すなら、

Gloria in excelsis Deo. のexceのあたりとか。これは次回に続きます(謎

 

以上。