と聞かれたら、迷わず上げたいのがこの一冊。
表紙は派手だけど、中身は白黒。1ページ目に書いてあるのは、
「むかしー すぺいんに」
という言葉だけ。
児童文学は、「児童」文学という呼び名をやめたほうがいい。
児童文学と呼ばれる本の数々は、決して子どものための本ではなく、
大人こそ読みたい本なのである。
1度読んだらもういいと思うような、巷にあふれる大人向けの本と違って、
何十年というロングセラーの児童文学は、
人生の本質を語っていて何度でも読みたくなる。
そしてこの絵本。
こるくの木のしたにすわってはなのにおいをかいでいることが
いちばんすきといううしのはなし。
あぁ、私は私でいいんだと実感できる。
そして、子どもによかれ思ってやっていることは、
実は自己満足(子どものためではなく自分のため)が
ほとんどかもしれないなぁと思う。
そんな思いがじんわりと心にしみわたる絵本なのです。
そのまんまでいいんだよね。
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