恋愛のステージから降りたんだと、最近改めて思う。

気づいたときには結婚してた。
そんな感じだった。

怒濤の恋がいくつも過ぎて、とてもキラキラした思い出になって、そしてときどき切なくなる。

あの頃は結婚したくて仕方なくて、
常になにがあってもいいように、おしゃれして。

たくさん恋して、たくさん泣いた。

いろんなことに敏感だった。
メールのひとつひとつや、会話の一言ひとことに。


今とは全く違う生活。
でもどちらも、私にとってはかけがえのないもの。

ハニーたちが次々結婚していって、遠く離れていく気がして寂しかった夜も。

形が変わっても、
結婚の正しさはわからなくても、

同じひとに何度も恋して、いとおしく思えれば、結婚っていいものだなと思う。



ピアスを2ヵ所開けた。

正確には合計で7ヵ所。

心に何かが引っ掛かったとき、
私はピアスをあける。

閉じたのを入れると11ヵ所。

オフィスには似合わない両耳で、7つのダイヤのピアス。

それだけで、何かの装備が出来たような気持ちになる。

心に刻んでおくために。

でも閉じてしまった3つの穴はなぜ開けたのかも忘れてしまった。

今日ここに刻んだ2つは
この辛さを覚えておくため。

子どもを産むときに戻ってこれる椅子を作るためにまた働くため。

そうして仕事に復帰することを決めた。

だめでもいい。
無理でもいい。

少しだけ自分を許してあげよう。
答えが欲しかった。

なぜこんなことになってしまったのか。

でも、やっときづいた。

原因を突き詰めようともしてなかった。
逃げていた。

その日、自分が書いていた手帳をすべて引っ張り出してきた。

クローゼットの奥底から。

そこには、今の私を見透かしたかのような、励ましの言葉で包まれていた。

働く理由なんて、山のように書いてあった。


キャリアウーマンになりたい。
仕事をしたい。
オシャレがしたい。
シュークローゼットがほしい。
お気に入りのヒールがほしい。

そして、
子どもを産むときに戻ってこれる会社の椅子が欲しいと。



あの日から、考えることをやめた私に、
もう一度現実を見つめるように言っているとしか思えないほど。