誰にでも、ということは。

「ユキちゃんも?」

「え?」

 静矢くんは聞き取れなかったのか、もう一度問いかけてくる。

 私もそこで止めれば良かった。

 その後悔はもっと後でしたことだけど。

「転んだのがユキちゃんでも、手を貸すの?」

 静矢くんの表情が変わる。強張る。

「ユキ?」

 掠れて声になっていない。

「朝香、」

 友人が私を呼ぶ。たしなめるようにチラリと静矢くんに視線を投げた。

 静矢くんはジュースの紙パックを握りしめている。俯いている。

「静矢。そんな考え込むことじゃないだろう?」

「伊勢くん、」

 彼の友人は呆れたようにため息混じりだ。

「あの、ごめんね、静矢くん」

 聞いて、私はどうする気だったのか。