『俺はいつだって、勝つつもりでいる』

 芦田の言葉だ。それに、彼は「応援に来てね」とも言った。

 軽い、口調だったけれど。

 その言葉の重みを、彼は知っている。

 窓ガラスに映るクラスメイトたち。

 その中で、時折、頭が揺れている少年。睡魔と戦っているのだろう。

 目をこすって、起きようと必死だ。

 芦田の言葉の重みを、たぶん、佐倉も知っている。解っている。

 だからこそ、あの時、口唇を噛んだ。

 言える芦田が羨ましくて。言えない自分が悔しくて。

 芦田の近くにいるから、彼の努力を知っているから。余計に自分がふがいなくて悔しくなるんだ。