「里緒」

 辺りを見渡す。
 友人が私の方へ歩いて来ている。

 私はそっと唯の日記を手元に戻し、テーブルの下へと隠す。

「どうしたの? 今日、講習に来なかったでしょう? 心配したんだよ」

「あぁ、うん。ごめん、ありがとう」

 心配してくれる友人がいるって良いものだ。
 友人の一歩後ろに、少女。違う制服だ。

「里緒がサボるなんて、どうしたの?」

 私は苦笑いを浮かべる。

「いや、ちょっと、用が…」

「ふぅん? どんな?」

 私は言葉を詰まらせる。