タークスside
「ここだよな?」
「ああ。」
「なあ、相棒。こりゃ…デカイってもんじゃねえぞ!」
「これだけデカイって事は、SPの数も半端ねえな、多分。」
「でも、行くんだろ?相棒。」
「ふっ、当たり前だぞっと。やっとクラウドに笑顔が戻りそうなんだ。」
「ああ。」
「あいつらの神羅時代覚えてるか?そりゃ周りの迷惑も省みず、幸せオーラ巻き散らかしてな。子犬もそうだがあの鉄仮面と言われたクラウドが笑ってたんだよな。幸せそうに…。」
「ああ…。」
「それに、あの時に俺たちがターゲット見失わないであの二人に追いついていたら…。まあようやく出来る罪滅ぼしだぞっと。」
レノとルードは、とにかくあの屋敷に潜入する為のルート確保が先決だと、カームの街で一番人の集まる場所に足を向けた。
とかくこういう場所には、金で動く奴が数人はいる筈だ。
諜報員としての訓練を受けたタークスだが、実際動くのはそういう輩を使うのがよい方向に向かう。
今回は社長も協力してくれるらしいし、その手の金には困っていない。
早速、街一番の飲み屋の入り口を潜った。
「いらっしゃいませ~!空いてる席に勝手に座ってくれ!」
レノは、店内を見回しそれらしき人物に目をつけた。
「オイオイ、なんであいつがこんな所にいるんだ?」
レノはその男の隣に座り、一杯のバーボンを差し出した。
「ああ?」
「久しぶりだな?ジュドー。」
「?誰だ?…あっ!レノさん!」
「なんでお前がここにいるんだ?」
「人伝にタークスが復活しているって聞いて、いてもたってもいられなくて、エッジに向かう途中だったんですが、ここ居心地が良くてつい長居を。」
「そうか。仲間も少しずつだが戻ってきている。みんなルーファウス社長に忠誠を誓った奴ばかりだ。流石にプレジデントについていた奴は逃げ回っているみたいだがな。」
「そうですか…。お、俺も戻っていいっすか?」
「ああ、大歓迎だぞっと。」
そういって三人は軽やかに音を立ててグラスを重ねた。
「そこでだ、本題に入るが、あのデカイ屋敷あるだろ?あの中の情報を集めてる。」
「ブレンディ家ですか?」
「ああ。」
「ブレンディ家は、このカームを元々牛耳っていた、地元ヤクザです。主人のカーター・ブレンディは食えない男で、例のジュノン魔晄炉爆破事件の手渡しをしといて、神羅には尻尾を振っていたようなクソ野郎です。最近はこの星を巡る災難に便乗して、勢力を広げようと、いろんな街の財閥を買収しようとしているらしい。」
「ふぅん。」
「家族は妻と娘が一人。カーターはそりゃ娘を可愛がっていて、娘のためならば人殺しも厭わないぐらいらしい。まあ、別嬪さんだからな~ジュリー嬢ちゃんは。」
「そんなに別嬪なのか?」
「そりゃもう。金髪碧眼で色白、スタイルは抜群ときたらな。でも、なんでも近いうちにその嬢ちゃん、結婚するらしいです。そこらへんでたむろってる野郎どもが嘆いていました。なんであんな男に!って」
「どうもね、その結婚相手つーのがカーターのお気に入りらしくて、どこに行くにも帯同しているらしい。これは不確定な話だけど、嬢ちゃんはおめでたらしいです。」
「おめでた、だと?」
クラウドからの情報だと、確かに眼の色とかから判断して、あいつの中のジェノバ細胞は死滅しているとのことだったが、一度壊した生殖機能が復活したなんて聞いたことがない。
もしそれが本当だったら、こりゃ厄介だぞっと。
「なあジュドー、ある依頼人の要請でその嬢ちゃんと相手についてなんでもいい、とにかく詳しく調べようと思ってるんだぞっと。お前、駒を集められるか?それも出来る限り敏腕で口が硬い奴。金はあるからいくら使ってもいい。頼めるか?」
「ちょっと条件が厳しそうですが、探してみます。希望の人数は?」
「5人でいい。あまり多くても困る。」
「わかりました。明日まで時間を下さい。」
「もしかして、ターゲットはあの嬢ちゃんの相手ですか?」
「ああ。」
早速、人員確保にいったジュドーの後ろ姿を見つめながらレノは、氷が溶けて薄まったバーボンをグイッと飲み干した。
「ったくよ、あいつはなにやってんのかね?昔から女がいりゃすぐ手を出すような、下半身大王だったが、流石にこういう時には出さないと思っていたんだがな?それも胎ましたってよ…相棒、クラウドになんて報告するよ?」
「最悪だな…」
「タークスは諜報員であって別れさせ屋の訓練は受けてねぇんだぞっと。」
2013/4/26
<>Ring of promise 13 タークスside