アクイレイアのモザイク画をネットで検索して見てみると、それは全然青くもなければ白くもないのです。むしろ茶色っぽい感じ。でも、須賀さんのイメージの中ではそこは青い海の世界であり、読者にもそのように想像してほしかったのでしょう。

 このシリーズもそろそろ終わりにしようと思いますが、文章を書くということについて、僕が小学6年生のときに受けたユニークな作文指導について、最後に少し書きとめておきたいと思います。

 それは、いきなり原稿用紙に向かって書くのではなく、一つのテーマについて思い付くことを片っ端から短冊状の紙に書き出してゆき、それらをあとから並べ替えて一つの文章として再構成するというやり方です。

 これだと作文の苦手な僕でも次から次へと短冊を書き出すことができました。作文の苦手な子供っていうのは、きっと、構成を考えながら書くのが苦手なのでしょう。

 僕がそのときに書いていたのは、その頃家で飼っていたハムスターについてでした…。