以前の記事の続きです。
N進法との相性がいい整数問題の第3回です。
4進法(鎌倉女学院2024)
次のように、ある規則にしたがって、0,1,2,3の4つの数字を並べた数の列があります。 1,2,3,10,11,12,13,20,21,22,…,33,100,101,…
初めから数えて20番目の数は▢で、初めから数えて▢番目の数は333です。
初めから数えて20番目の数
- 「0,1,2,3の4つの数字を並べた数の列」だから4つの数字を使ってできる4進法になっている
- 4進法の20は十進法だといくつになるかをすだれ算でしらべると110
よって20番目の数▢は110
333は初めから数えて何番目か
- 4進法では右から1の位、4の位、16の位、…となるから4進法の333は十進法にすると16×3+3×4+3=63
- そして1からはじまる十進法では(1番目が1、2番目が2のように)番目と番号は同じになるからこの333は63番目にくる数
よって333の番目▢は63
9進法 (筑波大学附属2024)
1から1000までの整数のうち、数字の4を使っていない整数は全部でいくつありますか。
「4を使っていない整数」を小さい順に1から並べたときの数の進み方は4以外の9個の数字を使った9進法となっている
- 9進法の1000は右から1の位、9の位、81の位、729の位だから(729×1+81×0+9×0+1×0=729より)十進法で書くと729
- したがって4を使っていない整数を1から順に並べると1000は729番目にくる数
よって729個
変則7進法(東京都市大付属2024第2回)
下のように、どの位にも1、3、7があらわれない整数を2から小さい順に並べます。あとの問いに答えなさい。
2、4、5、6、8、9、20、22、24、25、26、28、29、40、…
問1 上のように並べたとき2けたの整数は何個ありますか。
- 「どの位にも1、3、7があらわれない」ということは0、2、4、5、6、8、9の7つの数字を使う7進法になっている
- ただ、ふつうの7進法(0,1,2,3,4,5,6の7つの数字を使うもの)とは使う数字がちがうのでこれを変則7進法とよぶこととする。そこでふつうの7進法との対応表をつくると
- 問題文にもどるとこのように並べたときの「2けたの整数」は22から99まで。これをふつうの7進法にすると(2→1、9→6だから)10から66まで
- そして7進法では右から1の位、7の位、49の位、343の位…となるから
- 最初の数(7進法の10)は十進法の7(=7×1+0)
- 最後の数(7進法の66)は十進法の48(=7×6+6)
よって(1からはじまる十進法では番目と番号は同じになるから)2けたの整数は7番目から48番目までだから(48-7+1=)42個
問2 2024は何番目の整数ですか。
よって352番目
問3 2024番目の整数はいくつですか。
よって8942