仕事算2024④ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

今年の中学入試より仕事算の第4回です。

 

  その1(帝京2024)

 

ある仕事が終わるまでに、B君1人では40日かかり、B君とC君の2人でいっしよにすると8日かかります。また、この仕事をA君とB君とC君の3人でいっしょにすると6日かかります。この仕事が終わるまでに、A君とB君の2人でいっしょにすると何日かかりますか。

 

右矢印 全体の仕事量を(日数の40、8、6の最小公倍数)とする。A君の1日あたり仕事量を𝘼、A君とB君の1日あたり仕事量の合計を𝘼+𝘽のように書くことにすると

  1. B君1人では40日」かかるから𝘽=③…ア
  2. B君とC君の2人でいっしよにすると8日」かかるから𝘽+𝘾=⑮…イ
  3. A君とB君とC君の3人でいっしょにすると6日」かかるから𝘼+𝘽+𝘾=⑳…ウ

ここで ウ-イ+ア をすると(𝘾が消えて)うまく𝘼+𝘽=⑧ がわかる

 

よってA君とB君の2人でいっしょにするときかかる日数は

 ÷⑧=15日

 

 

  その2(東海中2024)

 

直方体の水そうと2つのポンプA、Bがあります。空の水そうをポンプAだけでいっぱいにするのにかかる時間は、ポンプBだけのときの1.25倍です。
空の水そうにAとBの2つのポンプで4分30秒間水を入れたところ、水そうの高さの⁶⁄₇まで水が入りました。その後、ポンプAだけで2分15秒間水を入れたところ、水そうはいっぱいで、水が18Lあふれていました。ポンプから出る水の量はそれぞれ一定です。
⑴ 水そうの体積は何Lですか。
⑵ ポンプAから出る水の量とポンプBから出る水の量は、それぞれ毎分何Lですか。

 

右矢印空の水そうをポンプAだけでいっぱいにするのにかかる時間は、ポンプBだけのときの1.25倍」より、かかる時間の比がA:B=1.25:1=5:4だからその逆比で時間あたり水量の比はA:B=4:5

そこでAから毎分④L、Bから毎分⑤Lの水が出るとすると

  1. AとBの2つのポンプで4分30秒間水を入れたところ、水そうの高さの⁶⁄₇まで」水が入った。このとき入れた水量は (④+⑤)×4.5=…ア。これが水そう全体の⁶⁄₇だから水そうの体積は ÷⁶⁄₇=×⁷⁄₆=
  2. そのあと「ポンプAだけで2分15秒間水を入れたところ、水そうはいっぱいで、水が18Lあふれて」いた。このとき入れた水量は④×2.25=⑨…イ
  3. こうして入れた水量を合計するとア+イ=。これと水そうの体積との差があふれた水量18Lだから ①=8L(=18÷2.25)
よって
⑴ 水そうの体積は 8×47.25=378L

⑵ ポンプAから出る量④は毎分32L(=8×4)、ポンプBから出る量⑤は毎分40L(=8×5) 

 

 

  その3(早稲田中2024第2回)

 

同じ仕事をA、B、Cの3人が協力してくり返し4回行いました。下の表は、この仕事を終わらせるのにA、B、Cがそれぞれ働いた日数をまとめたものです。表の( )にあてはまる数を答えなさい。

 

右矢印 表の2回目と3回目に注目すると

  1. Bの働いた日数は同じ1日だからAとCの働いた日数の差をくらべることでAとCの1日あたり仕事量の比が出せる
  2. Aの日数の差が4日(=6-2)、Cの日数の差が3日(=4-1)だからその逆比でAとCの1日あたり仕事量の比は3:4
そこでA、B、Cの1日あたり仕事量をそれぞれ③、、④とおくと
  1. 1回目の仕事量の合計は③×4+×6=⑫+…ア
  2. 2回目の仕事量の合計は③×2++④×4=㉒+…イ
  3. アとイが等しいから ⑫+=㉒+ より =②
したがって(△が消えて)A、B、Cの1日あたり仕事量はそれぞれ③、②、④と決まる。
 
 
よって1回目をもとに計算すると全体の仕事量は ③×4+②×6=㉔ だからこれをBだけでするとき(4回目の場合)Bが働く日数は
 ㉔÷②=12日 完了