鳩の巣原理② | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

こちらも「鳩の巣原理」をテーマにした今年の出題例です。

 

Aさんのクラスには37人の生徒がいます。次の会話文を読んで、その後の問いに答えなさい。(品川女子2024第2回)

先生:みなさん、配った紙に自分の誕生日を書いてください。
生徒A:生まれた年も書きますか?
先生:生まれた年は書かなくてよいです。生まれた月と生まれた日がわかるように書いて、書けたら誰にも見えないように裏返してください。全員、裏返しましたね。さて、生まれた月は気にせず、生まれた日にだけ注目すると『同じ日を書いた生徒が2人以上いる日が1つはある』と断言できます!! 紙を表にして、みんなで確かめてみてください。
生徒B:本当かなあ。
生徒C:あー、私と同じ日にちの人がいました。
先生:ほら、言ったとおり、同じ日にちの人がいましたね。
生徒D:えー、どうしてですか?先生は全員の誕生日を覚えていたんですか。
先生:さすがに、37人全員の誕生日は覚えていませんよ...これの理由は、[ア] からです。
生徒E:なるほど!そうすると、『同じ月を書いた生徒が2人以上いる月も1つはある』と断言できませんか。
先生:よいところに気がつきましたね。このクラスには、生まれた月が同じ生徒が必ずいることになりますが、しっかり考えると、(a)『同じ月を書いた生徒が▢人以上いるという月が1つはある』と言えますね。

⑴ 下線部分(a)の▢にあてはまる最も大きい整数を答えなさい。

 

右矢印クラスには37人の生徒」がいて月は12あるから 37÷12=3あまり1より ▢=4 

 

先生:さらに、みなさんが書いてない生まれた日の曜日についても考えると、(b)全部で▢人以上の人を集めてくれば、必ずその中に、生まれた月と曜日が同じ人がいると言えることになりますね。

⑵ 下線部分(b)の▢にあてはまる最も小さい整数を答えなさい。

 

右矢印 月は12、曜日は7あるからその組合せはぜんぶで12×7=84通り

よって 84+1=85人いれば少なくとも1組は必ず生まれた月と曜日の両方が重なるから

 ▢=85

 

⑶ 下線部分(ア)にあてはまる理由を、簡潔な文章で答えなさい。

 

右矢印 クラスの人数の方が1つの月の最大日数31より大きいから(学校発表の模範解答より)完了

 

なおChatGPTに同じ質問をぶつけてみたところ、およそ次のような説明でした。

「37人の生徒がいる場合、各生徒が選べる生まれた日は1から31の間です。しかし、生徒の数が日数よりも多い場合(37>31)、少なくとも2人の生徒が同じ生まれた日を持つことになります。」