過不足算2024③ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

今年出された過不足算の問題の第3回です。

 

  その1(豊島岡2024第2回)

 

7人がけの長いすと4人がけの長いすが合わせて21脚(きゃく)あります。ある集会で、参加者全員が7人がけの長いすだけをすべて使うと、最後の1脚に座っているのは4人です。また、4人がけの長いすだけをすべて使うと、1人座れません。7人がけの長いすは何脚ありますか。

 

右矢印 7人がけの長いすが〇脚あるとすると「7人がけの長いすと4人がけの長いすが合わせて21脚」だから4人がけの長いすは(21-〇)脚

  1. 参加者全員が7人がけの長いすだけをすべて使うと、最後の1脚に座っているのは4人」だから参加者数は(⑦-3)人…ア
  2. また「4人がけの長いすだけをすべて使うと、1人座れ」ないから参加者数は 4×(21-〇)+1=(85-④)人…イ
  3. アとイは同じ数だから⑦-3=85-④より(⑪=88だから)①=8
よって7人がけの長いすの数は8脚
 

 

  その2(女子学院2024)

 

クラスの生徒に消しゴムを配ります。全員に10個ずつ配ると32個足りないので、先生と勝敗がつくまでじゃんけんをして、勝った人には11個、負けた人には7個配ることにしました。勝った人は負けた人よりも5人少なかったので、消しゴムは9個余りました。
クラスの人数は▢人、消しゴムは全部で▢個です。

 

右矢印 じゃんけんに勝った人が①人だったとすると「勝った人は負けた人よりも5人少なかった」から負けた人は(①+5)人

  1. このときクラスの人数は(②+5)人(=①+①+5)。この「全員に10個ずつ配ると32個足りない」ので消しゴムの数は 10×(②+5)-32=⑳+18…ア
  2. じゃんけんで「勝った人には11個、負けた人には7個配る」と「消しゴムは9個余」るから消しゴムの数は 11×①+7×(①+5)+9=⑱+44…イ
  3. アとイは同じ数だから ⑱+44=⑳+18 より(②=26 だから)①=13 

よってクラスの人数は②+5=31人、消しゴムの数は⑳+18=278個

 

 

  その3(攻玉社2024)

 

もも20個とりんご23個となし15個を何人かの子どもに配りました。全員に2個ずつ配ったところ、同じくだものを2個もらった子どもはいませんでした。また、くだものは1個も余りませんでした。このとき、りんごとなしの2個をもらった子どもは▢人です。

 

右矢印右矢印右矢印

  • くだものは「もも20個とりんご23個となし15個」だからぜんぶで58個
  • これを「全員に2個ずつ配ったところ…1個も余」らなかったから子どもの数は29人(=58÷2)

  • 同じくだものを2個もらった子ども」はいなかったからそうなるように線分図を書く。たとえば「もも20個とりんご23個となし15個」のうち①最も多いりんご23個を左はしから1段目の線として、②2番目に多いもも20個を右はしから2段目の線として書くと、残りがなし15個だからこれは6個(1段目)と9個(2段目)に分かれることとなる
よってりんごとなしの2個をもらった子どもは青で囲ったところの9人 完了