平均算⑤ | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

平均算の入試問題の第5弾です。

 

  その1(実践女子2023第5回)

 

図1のように同じ大きさの正方形が5つあり、それぞれの正方形のまん中の〇の中の数字は、その正方形の頂点にある4つの〇の中の数字の平均になっています。空らんの〇の中をすべてうめなさい。

 

右矢印 アイウエオの順に考えていくと

  • ア…(15+9+ア+12)÷4=11 だから ア=11×4-36=8
  • イ…(9+16+7+8)÷4=10
  • ウ…(12+8+3+1)÷4=6
  • エ…(11+10+エ+6)÷4=8 だから エ=8×4-27=5
  • オ…(8+7+オ+3)÷4=5 だから オ=5×4-18=2

よって次のとおり

 

 

  その2(洗足学園2023第3回)

 

あるテストにおいて、AとBの合計点は126点で、A、B、C、D、Eの5人の平均点は、C、D、Eの3人の平均点よりも6点低いです。A、B、C、D、Eの5人の平均点は何点ですか。 

 

右矢印 天びん図を書くと

  • AとBの合計点は126点」だからAとBの平均点は63点。これを天びんの左のめもりとする(おもりは人数で2人)。左のうでの長さをアとする
  • 5人の平均点は、C、D、Eの3人の平均点よりも6点低い」からC、D、Eの平均点をウとしてこれを右のめもりとする(おもりは人数で3人)。このとき右のうでの長さは6点となる

  • 5人の平均点(イとする)を支点として天びんはつり合うから、ア=6÷2×3=9点、イ=63+9=72点、ウ=72+6=78点とわかる
よって5人の平均点は 72点

 

 

  その3(立教池袋2022)

 

下の表はあるクラスで実施した、国語と算数のテストの点数と人数の関係をまとめたものです。
たとえば、国語が70点で算数が60点の人は3人です。
また、には同じ数字が入り、算数の平均点は国語の平均点より3点高くなりました。

次の問いに答えなさい。
⑴ 算数の合計点は、国語の合計点より何点高かったですか。

 

右矢印 計算を始める前に、表から次のことが読み取れる。

  • 下の左の表に青で示した「3」は算数も国語も80点だった3人、「1」は算数も国語も90点だった2人だから科目の点数差はないので考えなくてよい。

  • また右の表に青で示した「2」は国語が算数より10点高い2人(右上の青)とその逆に算数が国語より10点高い2人(左下の青)だから、あわせて考えると科目の点数差はないのでこれも考えなくてよい。も同じ理由で考えなくてよい
ここまででわかるのは左上から右下に対角線を引いてこれを軸とするとき(下の左図)、軸の上にある数対称の場所にある同じ数は(科目の点差がつかないので)考えなくてよいことがわかる。

  • さらに上の右の図にある4つの黄のマスをまとめて見ると、算数の方が10点高い人5人と国語の方が10点高い人5人がいるのがわかり、ここでも点数差はつかないので考えなくてよい

こうして最後に残った「12」(算数が80点、国語が70点だった12人)だけを考えればいいから (80-70)×12=120 より、算数の合計点は国語の合計点より120点 高かった

 

⑵ このクラスの人数は何人ですか。

 

右矢印算数の平均点は国語の平均点より3点高く」なったから 120÷3=40 より 40人 完了