以前の記事の続きです。
今年の入試問題より図形の一行問題の第7弾です。
正方形と面積(鶴見大学附属2023)
右の図のように、1辺が16cmの正方形2枚を重ねました。点Oは一方の正方形の対角線の交点です。
色のついた部分の面積は▢㎠です。
色のついた部分が正方形になる場合を考えると明らかなようにその面積は
8×8=64㎠
また、赤の位置からどう動いても青の直角三角形(ふえる面積)と黄の直角三角形(へる面積)はいつも合同で面積は変わらない。
つけたしと等積移動(静岡聖光学院2023)
1辺が2cmの正方形4つと半径4cmのおうぎ形1つを下の図のようにおきます。このとき、①の部分の面積から②の部分の面積を引いた値を求めなさい。ただし、考え方や式など解答までの過程をかきなさい。また、円周率は3.14とします。
まず②をグレーの位置に等積移動したものを②として考える。
赤で囲んだ直角二等辺三角形の①②以外の場所を上のようにア、イ、ウとする。求めたいのは ①-② だが、ここにいろいろ「つけたし」をして
(ア+イ+①)+(①+ウ)-(①+②+ア+イ+ウ)
としてもその結果は変わらない。これは
(おうぎ形)+(正方形)-(直角二等辺三角形)
という形になっている。
それぞれ求めると
❶おうぎ形(青)…4×4×3.14÷8=6.28㎠
❷正方形(黒)…2×2=4㎠
❸直角二等辺三角形(赤)…4×4÷2=8㎠
よって ①-②=❶+❷-❸=6.28+4-8=2.28㎠
円と面積(大阪星光学院2023)
右の図のように、半径12cmの円のまわりを12等分するところに印があります。斜線部分の面積は▢㎠です。
円の中心を通る補助線(赤)を引くと、この上と下は同じ形なので、上半分の面積を出して最後に2倍する。
上半分の面積は❶❷❸に分けて考える。
図形❶…
円の半径を1辺とする正方形の中にあるラグビーボール形の半分だから
12×12×0.57÷2=41.04㎠
図形❷(二等辺三角形)…
- 頂角150°の二等辺三角形なのでその右がわは30°60°90°の直角三角形となっているから高さは円の半径の半分で6㎝
- 底辺は円の半径で12㎝
したがって 12×6÷2=36㎠
図形❸(おうぎ形)…
円を12等分したおうぎ形なので
12×12×3.14÷12=37.68㎠
よって ❶+❷+❸=41.04+36+37.68=114.72㎠ より、斜線部分の面積▢はこれを2倍して
114.72×2=229.44㎠