以前の記事の続きです。
正六角形を使った図形問題の第3弾です。
内側の正六角形(東洋大学京北2023)
右の図は正六角形に対角線を引いたものです。外側の正六角形の面積が54㎠のとき、内側にできた正六角形の面積を求めなさい。
正六角形の中にある上向きの正三角形(下図左)に注目するとその面積は正六角形のちょうど半分なので 54÷2=27㎠
「内側にできた正六角形」はこの正三角形を小さい正三角形9コに切り分けたうちの6コ分(上図右)だからその面積は
27×⁶⁄₉=18㎠
円と正六角形(鷗友学園2023)
図1のように、円と、その円周上に頂点がある正六角形があります。この正六角形の面積は15㎠です。図1と同じ大きさの円を図2のように4つ重ねます。●はそれぞれの円の中心を表しています。斜線部分の面積の和を求めなさい。答えを出すために必要な式、図、考え方なども書きなさい。
図1の「正六角形の面積は15㎠」だからここに3本の対角線を引いて6つの正三角形に分ける(下図左)とその一つの正三角形の面積は 15÷6=2.5㎠
そして図2の斜線部分はこの正三角形4コに等積変形できる(上図右)から 2.5×4=10㎠
転がり移動(渋谷教育学園渋谷2023)
下の図のように、1辺の長さが3cmの正六角形を、頂点Aが直線上に戻ってくるまで滑らずに転がします。このとき、頂点Aが通ったあとの長さは、頂点Bが通ったあとの長さより何cm長くなりますか。ただし、円周率は3.14とします。
いま正六角形は300°転がっているがこれをあと60°転がしたら…と考えてみる。
すると頂点BはAを中心とする円(半径6㎝)の円弧60°分だけ動くが、頂点Aは動かない。
360°(一周)転がすとAもBも動いた長さは同じになるはずだから、いまの状態だと頂点Aが通ったあとの長さは頂点Bが通ったあとの長さより
6×2×3.14×⁶⁰⁄₃₆₀=6.28㎝
長くなっている