売買損益の必勝パターン | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

売買損益の2023年出題例の第3弾です。

これを苦手単元とする小学生が少なくない売買損益ですが、売買損益の問題が出てきたらどんな問題でもとにかくこの形でやっつけるというシンプルな必勝パターンを1つ持っておくと強いです。

 

  売れた数が不明①(国府台女子2023第2回)

 

仕入れ値が1個300円の品物を100個仕入れました。この品物に1割の利益を見こんで定価をつけたところ1日目にいくつか売れ残りました。そこで2日目に残りの品物を定価の1割引で売ったところ、すべて売り切れました。2日間で売った利益が2010円であったとき、1日目に売れた品物は何個ですか。

 

右矢印 仕入と売上を考えて「利益=売上-仕入」にあてはめる。

  • 仕入…「仕入れ値が1個300円の品物を100個仕入れ」たから 300×100=30000円
  • 売上…1日目に▢コ売れたとすると①「1割の利益を見こんで定価をつけた」から1日目の売上は 300×1.1×□=330×□円。また「2日目に残りの品物を定価の1割引で売った」から②2日目の売上は330×0.9×(100-□)=297×(100-□)円

そして「2日間で売った利益が2010円」だったから「利益=売上-仕入」より

 2010=+29700--30000 だから =2310 より ▢=70

よって1日目に売れた品物は70個

 

 

  原価が不明(関西学院2023B)

 

1個の原価が▢円の商品を80個仕入れました。4割の利益を見こんで定価をつけましたが、60個しか売れませんでした。売れ残った20個を1個140円ずつ値下げしてすべて売りました。その結果、利益は18000円でした。

 

右矢印 仕入と売上を考えて「利益=売上-仕入」にあてはめる。

  • 仕入…「1個の原価が▢円の商品を80個仕入れ」たから 80×▢=
  • 売上…「4割の利益を見こんで定価をつけ」たので定価は円。この定価で「60個」売れたから売上①が ×60=円。また「売れ残った20個を1個140円ずつ値下げして」売ったから売上②が (-140)×20=-2800円。売上①②あわせて -2800円

そして「利益は18000円」だったから「利益=売上-仕入」より

 18000=-2800- だから =20800 より ▢=650

よって原価は 650円

 
 

  売れた数が不明②(白百合2023)

 

ある花屋が原価1本200円の花を300本仕入れました。原価の4割の利益を見込んで定価をつけて販売したところ、1日目は仕入れたうちの25%が売れ残りました。このとき、次の問いに答えなさい。
⑴ 1日目の売り上げ金額はいくらですか。

 

右矢印 1日目の売り値と売れた本数をそれぞれ求めると

  • 原価1本200円の花」に「原価の4割の利益を見込んで定価をつけて販売した」から定価は 200×1.4=280円
  • そして「1日目は仕入れたうちの25%が売れ残」ったから1日目に売れたのは仕入れた「300本」のうち75%で 300×0.75=225本

よって1日目の売り上げ金額は

 280×225=63000円

 

⑵ 売れ残った花を、2日目には定価の2割引きで販売しました。そのうちの何本かは売れる前に枯れてしまい販売できませんでしたが、枯れた花をのぞいたすべての花が売り切れました。この2日間で、仕入れに使った金額の27.4%を利益として得たとき、枯れた花は何本でしたか。

 

右矢印 2日目に売れた本数を▢本とする。

2日目には定価の2割引きで販売」したから売り値は 280×0.8=224円

とすると2日目の売上は

また利益は「仕入れに使った金額の27.4%」だから 60000×0.274=16440円

 

以上を「利益=売上-仕入」にあてはめると

 16440=63000+-60000 より =13440 だから ▢=60

 

よって1日目に225本が売れ、2日目に60本が売れたから、枯れた花は

 300-(225+60)=15本 完了