回文数② | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

回文数を取り上げた問題としてほかに次のような出題例もあります。

 

  回文数の個数(徳島文理中2022後期)

 

ある数でーの位から逆の順に並べても元の数と同じものを回文数といいます。
たとえば、1221は逆に並べても同じ数なので回文数です。1けたの数、1、2、3、4、5、6、7、8、9はすべて回文数です。0は回文数ではありません。次の問いに答えなさい。
⑴ 3けたの回文数を1個答えなさい。

 

右矢印 101

 

⑵ 3けたの回文数は全部で何個ありますか。

 

右矢印 百の位で考えていくと、1XX(101~191)に10コ、2XX(202~292)に10コ、…と9XX(909~999)まで10コずつあるから

 10×9=90個

 

⑶ 2022以下の回文数は何個ありますか。

 

右矢印 ケタ数で考えていく

  • 1ケタの回文数…1~9の9コ
  • 2ケタ…11~99の9コ
  • 3ケタ…小問⑵で求めた90コ
  • 4ケタ…1XXX(1001~1991)に10コ、2000から2022までに2002の1コの計11コ
以上を合計して 9+9+90+11=119個
 
 

  和が回文数*(聖ヨゼフ学園2021第3回)

 

「りかがかり」のように、前から読んでも後ろから読んでも同じになることばを回文といいます。数字についても回文のような数があり、回文数といいます。例えば、757、12321などです。
また、2けたの数は、次のような計算を繰り返すと必ず回文数になります。
  47の場合  47+74=121 
  49の場合  49+94=143  143+341=484
  86の場合  86+68=154  154+451=605   605+506=1111
次の問いに答えなさい。
⑴ 39の場合、この計算でどのような回文数になりますか。

 

右矢印 39+93=132 132+231=363

 

*問題文にもあるように、このようなケタを逆転させた数との和を求める操作(リクレルプロセス)をくり返すと、1ケタと2ケタの数であれば必ず回文数になることが知られています。

⑵ 69の場合、この計算でどのような回文数になりますか。

 

右矢印 69+96=165  165+561=726  726+627=1353  1353+3531=4884

 

⑶ 47のように、1回の計算で回文数になる数を1つ求めなさい。

 

右矢印 56。56+65=121となる。

 

⑷ 49のように、2回の計算で回文数になる数を1つ求めなさい。

 

右矢印 57。①57+75=132、②132+231=363となる。

 

 

  回文数の日(光塩女子学院2020第2回)

 

下のように西暦、月、日の数字を続けて書き並べた8けたの数を考えます。西暦は4けた、月と日はそれぞれ2けたで表すことにします。
けた数が足りない場合は次の例のようにします。

2020年2月2日は「20200202」となり、8けたの数字すべてを逆から並べても同じ8けたの数になります。このような日を『回文数の日』と呼ぶことにします。
西暦1年から西暦9999年までの『回文数の日』について考えます。ただし、どの年も1月から12月まであり、どの月も現在と同じ日数とします。また、うるう年は考えません。すなわち、どの年も2月は28日までとします。
次の問いに答えなさい。⑴〜⑶は答えだけでよいです。
⑴ 上のきまりにしたがって、743年6月23日を8けたの数で表しなさい。

 

右矢印 07430623

 

⑵ 2020年2月2日の次の『回文数の日』は何年何月何日ですか。また、その次の『回文数の日』は何年何月何日ですか。

 

右矢印 20200202→20211202→20300302の順に大きくなるので、次は 2021年12月2日、その次は 2030年3月2日

 

⑶ 9999年12月31日までのうち、最後の『回文数の日』は何年何月何日ですか。


右矢印 西暦9000年代の『回文数の日』がもしあるとしたら、その日は「9XXXXXX9」と書き表せる。このXを大きいケタから順に決めていく。

  • 9のつく日は29日が最大だから上から2ケタめは2と決まり「92XXXX29
  • 上から3ケタめは9が最大。となると9月しかないので「92900929」に決まる。

よって最後の『回文数の日』は 9290年9月29日

 

⑷ 1年1月1日から9999年12月31日までに『回文数の日』は何日ありますか。

 

右矢印 たとえば1月1日(0101)には1010年、6月25日(0625)には5260年、12月29日(1229)には9221年のように、1つの月日に対して『回文数の日』になるような年が必ず1つある。

よって答えは 365日 完了