調べ上げ(すごろく②) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

すごろくの問題は基本的に調べ上げで対応することになりますが、ゴールから考えるとうまくいくことが多いです。

たとえば次のような問題です。

 

  すごろく①(慶應普通部2019)

 

  下の図のDに石を置きます。1から6の目があるサイコロをふって、奇数の目が出たら左へ、偶数の目が出たら右へ、出た目の数だけ石を動かします。たとえば、4が出たらD→E→F→G→Fへ、次に1が出たらF→Eへ石を動かします。
  はじめにDに石を置いた後、サイコロを3回ふって動かしたとき、石がGにある目の出方は何通りですか。

 

右矢印 ゴールから考える。

3回目に石がGにあるということは3回目は右方向に動かすこととなる。「偶数の目が出たら右へ、出た目の数だけ」動かすルールだから、石は2回おわった時点でE、C、Aのどこかにある必要。この3パターンに場合分けして考える。

 

❶2回おわってEにあるとき、1回目の場所はF(そのあと1が出た)、C(そのあと2か6が出た)、A(そのあと4が出た)の3つのどれか。

1回目でどう動くかもあわせて考えると、次のように合計7通りがある。

2回おわってCにあるとき❸2回おわってAにあるときについても同じように考えると、次のように❷が5通り❸が3通りある。

2回目→3回目はそれぞれ1通りに決まるので「石がGにある目の出方」はぜんぶで15通り

 

 

  すごろく②(龍谷大学付属平安中2020前期C)

 

下の図において、サイコロを投げて、「スタート」の位置にあるコインを出た目の数だけ1マスずつ進めます。3回目でちょうど「13」の位置に止まる場合は何通りありますか。ただし、「1回休み」のところに止まった場合は、余分に1回サイコロを投げたことになります。また、「スタートに戻る」の位置に止まった場合は、スタートに戻ります。

 

右矢印 これもゴールから考える。3回目にコインが「ちょうど「13」の位置に止まる」ような2回目の場所として7から12が候補となる。この6パターンに場合分けして考える。

 

❶2回おわって7にいるとき、(1回目,2回目)の組合せは(1,6)(2,5)(3,4)(4,3)(5,2)(6,1)の5通り(最初に4が出ると「1回休み」となり3回でゴールできなくなってしまう)

❷2回おわって8にいるとき、最初2回は(2,6)(3,5)(4,4)(5,3)(6,2)の4通り

❸2回おわって9にいるとき、最初2回は(3,6)(4,5)(5,4)(6,3)の3通り

❹2回おわって10にいることはない(10にとまるとスタートに戻るルールなので)

❺2回おわって11にいるとき、最初2回は(5,6)(6,5)の2通り

❻2回おわって12にいるとき、最初2回は(6,6)の1通り

 

2回目→3回目はそれぞれ1通りに決まるので、以上の❶~❻の合計で15通り 完了