以前の記事の続きです。
つるかめ算や旅人算と同じようにその名前を和算に由来する特殊算で、少しマニアックなものとして「油分け算」というものがあります。
もともとは川渡り問題と同じくその起源は西洋にあるとされ、英語で「Three Jugs Problem」(jug=水差し)とか「Die Hard 3 Problem」(映画「ダイ・ハード3」で使われたことから)とかよばれたりします。
おそらくだれもが一度はどこかで見たことがある問題だと思うのですが、これが中学入試に出されることもあります。たとえば次の問題。
3Lと5Lの水が入る空のペットボトルが1本ずつあります。この2つのペットボトルを使って4Lの水をはかりたい。どのようにすればよいか説明しなさい。ペットボトルに入れた水は捨てたり、移したりしても構いません。また、水はたくさんあるとします。(清心中2020)
いくつか方法はありますが、最短の方法は次の6つのステップとなります。
①5Lボトルいっぱいに水を入れる。
②その水を3Lボトルがいっぱいになるまで移す。
③いっぱいになった3Lボトルの水を捨てて空にする。
④5Lボトルに残った水2Lを3Lボトルに移す。
⑤もう一度5Lボトルいっぱいに水を入れる。
⑥この水を(いま1Lの空きがある)3Lボトルがいっぱいになるまで移すと、5Lボトルには4Lの水が残る。
数学的な研究やプログラミングを使った現代的なアプローチもいろいろとされており、本問を図にすると次のような感じになります。
方法はわかったとして、これをどのように文章で説明したら満点がもらえるのかということがあるので、学校発表の模範解答もご参考までに載せておきます。