さいころ展開図(その2) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

 

さいころ展開図について記号をふっていく方法を紹介しましたが、問題によってはもっとかんたんなやり方で正解できるものもあります。

たとえば次のような問題です。

 

AさんとBさんが同じさいころを見てその展開図を作ったところ、下の図のようになりました。2人の展開図の中の①の面と②の面をそれぞれ完成させなさい。ただし、さいころの目の向きに注意すること。(恵泉女学園中2022)

 

 

77 恵泉女学園中学校 2023年度用 8年間スーパー過去問 (声教の中学過去問シリーズ)

 

 

  まずはさいころの形を確認する

 

さいころはふつう反対どうしの面を足すと7になるようにできているが、このさいころもそうなっているかまずは確認する(入試問題なのでふつうのさいころと並びがちがう意地悪な問題となっている可能性もある)。

 

Aさんの展開図」を見ると3と4が向かい合う面にある。「Bさんの展開図」を見ると1と6が向かい合う面にある。となると、残る2と5も向かい合う面にある(結局、ふつうのさいころだった)。

 

 

  空白の面に入る数字を決めていく

 

Aさんの展開

上の段の左は2の裏の面になるので5が入る。

まん中の段には残った1と6が入るが、「Bさんの展開図」と見くらべると、左が1、右が6と簡単にわかる。

そして、6の向きも「Bさんの展開図」と同じ1→2→6の並びなので、①はとわかる。

(なお、このあと4と5は回すので、わかりやすいよう左上の点を黄色にしてある。)

 

Bさんの展開

上の段の②は4の裏の面なので3が入るが、3の向きまではとりあえずわからない。

まん中の段には残った2が入り、その向きは「Aさんの展開図」と同じ。

 

  数字の向きを決めていく

 

あとは3の向きだけを考える。そのため「Aさんの展開図」を使い、これを変形して「Bさんの展開図」と同じ並びにしていく。

 

まず左上の5が1のとなりにくるようにころがす(反時計回りに90度まわす)。また右下の4が1の下にくるようにころがす(時計回りに90度×2回まわす)。

最後に1の上にある3を5の上にくるようにころがす(反時計回りに90度まわす)と完成。「Bさんの展開図」と同じ並びになった。

こうして②はとわかる。