円の話です。
相似の問題では三角形を題材にするものが圧倒的に多いため、それ以外の図形でも相似が使えることはいつの間にか忘れてしまいがちです。
とくに円はすべて相似なので、円を使った図形問題では円の相似比が利用できないかを最初に考えたいところ。これが利用できれば計算が圧倒的にラクになる可能性があるためです。
たとえばこちらの問題。
下の図は、1辺が6㎝の正方形と半径が6㎝で中心角が90°のおうぎ形、および半径が3㎝の半円を組み合わせた図形です。この図の編み目部分の面積は▢㎠です。ただし、円周率は3.14として計算しなさい。(西大和学園2020本校)
まずもう一つの対角線を補助線として引く。
この補助線の右側にある弓形⌓に注目すると「半径が6㎝」の円の一部と「半径が3㎝」の円の一部なので、小さい弓形の面積を①とすると大きい弓形の面積は④。
もう少し細かくみると、次のように②:①:①となっているのがわかる。
つまり求める面積①は大きな弓形⌓の¼とわかる。
そしてこの大きな弓形⌓は一辺6㎝の正方形に入ったラグビーボール(過去記事)の½なので
求める面積は
6×6×0.57×½×¼=2.565㎠