N進法をきわめる(実践編) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

今回はふつうの3進法と変則3進法を取り上げます。

ここで取り上げたような数列の問題は場合の数を使っても解けますが、N進法で解いた方がはやいことが多いし、さらには検算が簡単にできるので正解の確信がもてる(場合の数だと検算が困難)というのが大きなメリットです。

 

  3進法(かえつ有明2021特待)

次の数字の列は、3種類の数字0、1、2だけを使ってできる整数を小さい順に並べたものです。
  1、2、10、11、12、20、21、22、100、101、102、110、…
このとき、次の問いに答えなさい。

3種類の数字」を使っているので3進法の問題。

 

⑴ 3けたの数字は何個並びますか。

3けたの数字の場合、左から9の位、3の位、1の位となるのが3進法。よって3進法100から222までを十進法に戻すと、9から26(=2×9+2×3+2)までとなり 18個

 

正解を出すだけなら、ここは場合の数を使う方法(9の位は1か2の2通り、3の位は0、1、2の3通り、1の位も同じく3通りなので、2×3×3=18)の方が早いかもしれません。

 

⑵ 27番目の数字は何ですか。

27番目の数字」とは十進法で27になる数字ということなので、すだれ算により 1000

念のため、3進法1000を十進法に戻すと、1があるのは27の位なのでこれで合っている。

 

⑶ 2021は何番目の数字ですか。

4けたの数字の場合、左から27の位、9の位、3の位、1の位となるので

 2×27+2×3+1=61番目

念のため、61をすだれ算で3進法にすると2021となりこれで合っている。

 

 

  変則3進法(頌栄女子学院2020第2回)

 

1、2、3の3つの数字を使ってできた数を、次のように小さい順に並べます。この数について、次の問いに答えなさい。
 1、2、3、11、12、13、21、22、23、31、32、33、111、112、…

3つの数字」を使っているので3進法、でも0がないので変則3進法として考える。

 

⑴ 4けたの数のうちで、小さい方から数えてちょうど10番目の数を求めなさい。

4けたの数で一番小さいのは1111なので「小さい方から数えてちょうど10番目の数」とは1111より9大きい数字ということ。4けたの数は左から27の位、9の位、3の位、1の位となっているのが3進法(変則3進法でも同じ)なので、9の位を1くりあげるとちょうど9になり 1211

 

⑵ 初めから数えて、240番目の数を求めなさい。

十進法で240になる数字ということなので、すだれ算(あまりが0にならないように青字のところだけ注意)により 22213

念のため、変則3進法22213を十進法に戻すと、2×81+2×27+2×9+1×3+3=240となりこれで合っている。

 

⑶ 5けたの数のうちで、1をちょうど2つふくむ数は全部で何個あるか求めなさい。

たとえば11▢▢▢という5けたの数を考えると、3つの▢に入るのは2か3の2通りなので、ぜんぶで 2×2×2=8通り。

そしてこの2コの1をおく場所の選び方は、5つのけたから2つを選ぶ組合せなので (5×4)/(2×1)=10通り。

これらは同時に起こるので 8×10=80個