まだ取り上げていない特殊算のひとつに集合算があります。
集合算の問題ではベン図か表を使って条件整理していくことが多いです。
たとえば先日取り上げたこちらの問題はベン図にするとこうなります。
この集合算のなかで(具体的な数字ではなく)とれる範囲を求めさせる問題が出されることがあります。たとえば次のような問題。
100人の生徒にお正月に何をしたか質問したところ
おせち料理を食べた人は98人
百人一首をした人は65人
たこあげをした人は72人
もちつきをした人は80人でした。
4つ全てをした人は□人以上□人以下と考えられます。(頌栄女子学院2018)
4つの集合を扱う集合算は入試問題ではほとんど見ませんが(おそらく4つ以上の集合になるとふつうのベン図では書き表せないため。文末の参考記事ご参照)実質的には受験問題集のベン図の章で必ず登場する典型問題です。
最大人数(□人以下)
まず最大人数は65人(百人一首をした65人すべてがあとの3つもしていたという場合)ということはすぐにわかります。
最少人数(□人以上)
問題は最少人数をどう考えていくか。受験問題集の解説ではまず例外なく線分図を使った説明を載せていますが、その説明内容は意外と高度です。
そこで小学生に優しいもっとシンプルな考え方(バラして考える)で出してみます。
❶「おせち料理を食べた人は98人」「百人一首をした人は65人」より、少なくとも63人は両方をした(98+65-100=63)
❷「たこあげをした人は72人」「もちつきをした人は80人」より、少なくとも52人は両方をした(72+80-100=52)
❸上記の63人と52人は少なくとも15人が重なっている(63+52-100=15)。つまり4つ全てをした人が最低15人はいる。
答.15人以上65人以下
本文中でふれた参考記事