48という数字 | 受験算数はきょうもおもしろい

AKB48やSKE48などがなぜ「48」なのかについては諸説あるようですが、有力な説の一つに、48は約数が多いため、グループを2つ、3つ、4つ、6つ、8つなどの小チームに分けて営業活動できるというというビジネス戦略上の理由だとするものがあります。実際、約数が10コもある数字というのは59以下の自然数では他にないので、なかなか説得力があります。

 

ただ、これを7つのチームに分けようとすると余るメンバーが出てしまいうまくいきません。

では7つのチームに分かれて活動できるアイドルグループを作りたいとなったときには総勢何人にすればいいのか?そういうことを考えながら作られた問題かどうかわかりませんが、次のような余りの問題が出されています。

 

48から62までのすべての整数の和を7で割った余りはいくつになりますか。ただし、割り切れる場合は0と答えなさい。(豊島岡女子2021第3回)

 

110 豊島岡女子学園中学校 2023年度用 4年間スーパー過去問 (声教の中学過去問シリーズ)

 

右矢印 これくらいの個数ならまじめに全部足して7で割るという力技でもギリいけそう(両端どうし足していくとうまく110が作れる)。

でもその前に何か工夫できないかと、それぞれの整数を7で割ったあまりを考えてみる。

 

見やすいように、6の列と5の列を次のように移動してみる。すると「あまり6」と「あまり1」、「あまり2」と「あまり5」、「あまり3」と「あまり4」の列の、同じ行にあるペアの和はすべて7で割り切れる(「あまり0」は当然7で割り切れる)とわかる。

 

たとえば「あまり6」と「あまり1」の列をみると、第1行は48+50=98、第2行は55+57=112より、どちらも7の倍数。

こうして、48から61までの和を7で割った余りはゼロとなり、一番大きい62の余りだけ考えればよいとわかる。62÷7=8…6 より 余りは 6 完了

 

たとえば「48から7762までのすべての整数の和を7で割った余り」という問題が出されても同じやり方で対応できることになります。

 

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