以前の記事の続きです。
和分の積が最大の威力を発揮するのはやはり図形問題です。たとえば次の問題では、和分の積を使うことで、大きな時間短縮が実現できます。
図の四角形ABCDは正方形で、曲線は円の一部です。(1)は□にあてはまる数を入れなさい。
(1)辺ABの長さは□㎝です。
(2)図の影をつけた部分の周の長さを求めなさい。
(女子学院2020)
小問(1)辺ABの長さは□㎝
正方形ABCDに対角線ACを引いて直角二等辺三角形を作り、これとピラミッド型相似となるような1辺12㎝の直角三角形を考える。
すると和分の積より
AB=(12×5)/(12+5)= ⁶⁰ ⁄ ₁₇ ㎝。
小問(2)影をつけた部分の周の長さ
求める長さは AB+AD+弧BD。
これを計算の工夫(分配法則、結合法則、交換法則)をしながら計算すると
⁶⁰ ⁄ ₁₇ ×2+(⁶⁰ ⁄ ₁₇ ×2×3.14×¼)
=⁶⁰ ⁄ ₁₇ ×2×(1+3.14×¼)
=60×2÷17×(1+0.785)=120×(1.785÷17)=12.6㎝