コンプライアンスで入試問題が変わる?(その3) | 受験算数はきょうもおもしろい

前回の続きとなります。

 

コンプライアンス重視の社会の流れとともに、入試問題としては消えてしまった問題設定もあります。

いわゆる「オオカミと羊」問題です。

シュライヒ ワイルドライフ オオカミ フィギュア 14821

 

四角オレンジ「オオカミ3匹と羊3匹の合計6匹をオリの中に1匹ずつ入れていきます。ただし、オリの中で羊の数よりオオカミの数が多くなると羊はオオカミに食べられてしまいます。羊がオオカミに食べられないような6匹の入れ方は全部で何通りありますか。」

シュライヒ ファームワールド ヒツジ フィギュア 13882

 

これが典型例ですが、映像にすると過激なためか、オオカミと羊そのままの設定で入試問題で見ることは近年はなくなっています。(一方、大手進学塾ではいまもこのオオカミと羊の設定が使われています。)

 

ただ、この問題には大切な数学の概念が含まれているため(たとえば公務員試験でも「川渡り問題」として出される)、ゆるい状況設定に変えて出題されることは十分考えられます。

たとえば次のような出題例があります。

 

 

正解は5通り

この問題は、道順の問題で使った数字記入法を使って、次のようにして求めることができます。
(「チョコレートがクッキーより多くならない入れ方」=「×印は通れないとした場合の道順」と考える。)
 
数字記入法を使った道順の問題については下記記事を参照ください。