2023年に我が家の三兄弟の長男が中学受験をしました。

年長さんの時に田中ビネー知能検査VでIQ136、2年生の時にWISC-Ⅳで同じくIQ136の高IQ児。

無対策で受けたSAPIX入室テストで

超絶ギリギリ合格、新4年生最下位アルファベットクラスからのスタート。

親として伴走した当時の記憶を呼び起こしつつ、中学受験の体験を書いています。

(一部、仮称などを用いています)

私自身、皆様のブログ情報でとても助けられました。

ですので、今度はどなたかのお役に立てればとの思いで、学校説明会に参加した際の内容や、受験お役立ち情報なども織り交ぜていければと思います。


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長男が受験絡みで怒っていた時は

↑この時と、

この時。


良く言えば

「正義感が強い」「不正が大嫌い」


悪く言えば

「スルースキルが無い」


そんな子です。

とにかく真っ直ぐなので

曲がったことが許せないんでしょう。


正義感溢れるこの感じ。

ギフテッドの子に多いと言う話もよく聞きます。

それに加えて

若さゆえ、というのもあるのかもしれない。



その長男が

塾から帰ってきてめっちゃくちゃ怒っていたのが

【カンニング問題】


同じコースのお友達で一人、

デイリーチェックやその他の小テストで

ことごとくカンニングする子がいる、と。


以前はコソコソとバレないようにテキストなどを広げて写していたそうなのですが

最近では隠すことすらしなくなった、

つまり堂々とカンニングしている、と。


先生方や他のお友達は知っているの?

と聞きましたら

「知ってるし本人に注意もしている。だけど注意されてもやめないんだよね」

と。


多くの集団塾がそうであるように

SAPIXもまた、成績でクラスや席順が変わります。


「カンニングしてる奴が自分と同じコースに居ることも、なんなら席が自分より前になることも許せない」


と激怒しているんです。


そりゃそうだ。


アナタが言っていることは誰が聞いても

100%正しい。

殆どのお友達はみんな、不正なんてせずに

正々堂々とテストを受けている。

不正をしているのに(見かけ上の)座席が前なのは

解せぬ、となるでしょう。


ただ、先生方も知っているということは

先生方なりに、思う所があって

その子にペナルティを与えない注意の仕方をしているんでしょうね。

学校ではなく、あくまでも塾、

習い事なわけですから

注意の仕方も気を遣うでしょうし

6年生ともなると入試も間近、

メンタル的にも何がきっかけで崩れるか分からないような、センシティブな時期。



私の勝手な想像ですが、恐らく

「不正をしても自分の為にならない」

ということを

「自分で気付け!!」

ということなのでしょう。


そういう子は

注意されてもやめない。

自分で気付いて、自分で行動を改めようと思わない限りは直らない。


それか

もしかしたら何か別な理由があるのかもしれない。

カンニングしなければならない所まで

精神的に追い詰められているとか。


部外者の私には分からないのですが

一筋縄ではいかない問題なのでしょうね。



長男には

「そんなことしても自分の為にならないのにね。

まさか本番の入試でカンニングするわけにもいかないだろうし。

腹も立つだろうけど、先生方が知っているのなら放っておきなさい。

それと、長男はそういうことはしないでね」


と伝えました。


長男は

「当たり前だよ、やるわけ無いじゃん」と。


愚痴をこぼしたら気が済んだようでしたが

その後も時々

「あいつまたカンニングしてた」

などとブリブリ怒っていました。



なんだかんだ言っても

まだ生まれて10年ちょっとの子供ですから。

目の前のこと、

「とにかくこのテストを何とかする」

ということしか見えていないんでしょう。

それをやってしまうとその後どうなるかなんて何も考えていない。

つまり

思考が短絡的。

子供ならではの思考パターンですよね。


でも

組分けテストやマンスリーテストになると

先生方のチェックも厳しくなる。

不正は許さないでしょう。


だから多分、そういった大きなテストでは

不正なんてせずにキチンと受けていたんでしょう。


それでも結果的に長男とほぼ同じコースに居たのだから

そのお子さん、底力のあるお子さんなんだろうと思うんです。


なんというか。


もったいないですよね。


ちゃんと力があるのだから

不正なんてする必要無いのに。



それはさておき

正しくないことを見て、「正しくない」と思えること。

それって物凄く大切なことなんだけど

それが高じると生き辛さに繋がる。

まさに長男はそんなタイプの子。


長男、小学生の時に学級委員をやっていたのですが

授業中にうるさくしているお友達に注意をすると

陰口を叩かれたりしていたようなんです。

本人にしてみれば、正しくないことを注意して何が悪い?

と思っている。

でも、中には指摘されると逆ギレする子もいるわけで。


たまにあるじゃないですか、

大人でも、何かを注意したら逆ギレされて

悲しい事件に発展した、みたいなニュース。


ああいうのを見ると

なんだかとても複雑で。

正義感があるのは良いこと。

でもこの世の中では

見て見ぬふりとか、スルーする、

というスキルが無いと上手く立ち回れない。

正しいことをして損をするというのは

納得いかないんだけど。

長男を見ていると

「この子、不器用な生き方をするんだろうな」

とも思ったり。

こんなに正義感が強すぎると

いつか危険な目に遭うんじゃないかと

親としては時々心配になる。



本当ならば

正しいこと、正しくないことをキチンと判断して、自分の信念に従っているのだから

褒めて伸ばしてあげたい部分なんです。

そして私たち大人は

間違ったことはやってはダメだよ、と教育すべき立場。


なのに

「スルースキルを身につけろ」

「見て見ぬふりしろ」って…

なんだかそこに、矛盾を感じるんですよね。



こういう長男の性格ゆえに

いつか世の中の不条理に気付いて

周囲に理解されないと感じたり

孤立したり

というのは、容易に想像出来るし

正直とても心配な部分。

成長と共にもう少し柔軟な思考パターンが身についていけば良いのですが

自分で自分の生き方を狭めていっているように感じることもあって

高IQの子を育てる難しさを感じています。



それにしても

長男が進学校に入学したら

色んなことが解決する、

肩の荷が下りる、

あとは安泰だ、

な〜んて思っていたのだけれど

全然そうじゃなかった。


中学入試はあくまでも通過点のひとつに過ぎないんですよね。

ようやくひとつ壁を乗り越えた、というだけ。

これから人として、大人として

世の中で生きていく為のスキルを身につけていかなきゃならない。

そして人格形成に最も重要な時期がこれからの6年間。


中学の3年間、そして高校の3年間が終わったら

もう成人として扱われるわけで。


今更なんだけど

親って本当に、責任重大ですね…。