ソゴルのブログ -72ページ目

灼熱の魂

映画「灼熱の魂」は2010年のアカデミー外国語映画賞にノミネートされたカナダ映画で、日本では2011年暮れに公開された。

物語は現代のカナダ・フランス語圏から始まる。主人公のナワルはプールサイドで急に放心状態となり、しばらくして息をひき取る。ナワルの双子の姉弟ジャンヌとシモンには母親の遺書が手渡され、初めに姉が、続いて弟も、遺言に従い母親の生まれ故郷である中東の国へ父親と兄を探す旅に出るが、そこで母親の隠された過去に触れ、驚愕の事実を知ることになる。

若き日のナワル、彼女の祖国(レバノン)は宗教上の対立から争いが絶えない。異教徒との間に生まれた故に引き裂かれた愛しい我が子を探し求めるナワル、いつしか絶望が怒りへ変化し、憎しみが彼女を悲劇の渦中へ引きずり込んでいく。

映像が素晴らしく印象的なシーンが幾つもある。髪を短く刈られる少年の眼差し、恐らく戦闘員に仕立てられるのだろう。燃え上がる炎の側で絶望するナワル。そしてプールの場面。2分程の予告編を観て心ひかれ、映画館に行き、DVDも購入した。

連日報道されている西アジアの悲しい出来事、憎しみの連鎖が断たれることを願わずにはいられない。

映画に愛をこめて

薄氷の殺人

映画「薄氷の殺人」は、脚本、演出、映像および出演者ともに素晴らしいクライム・サスペンスだが、その中でも台湾出身の主演女優グイ・ルンメイ(英語名:Kwai Lun-mai)が大変美しく、とても印象深い。

暑い夏、中国北部で起きたバラバラ殺人事件を担当する刑事ジャン(リャオ・ファン)、彼は犯人と思しき兄弟を追い詰めるも撃たれて怪我をする。銃撃で兄弟は死亡し捜査は終了、事件の真相は闇の中に。ジャンは同僚2名を失い、その失意からか酒びたりの警備員へ成り下がっていく。

5年後の冬、再びバラバラ殺人事件が起こる。刑事の職を離れ、目的を失い自棄になっていたジャンは、解決出来なかった事件の真相を追い求め単独で捜査を始めるが、そこには先の事件の被害者の妻ウー(グイ・ルンメイ)の存在があった。

息が凍るほどに寒い冬の夜、ジャンはウーを尾行し、やがてウーと対峙し、その美しさに惹かれていく。それでもジャンはプロ(の刑事)であり、酒や女に溺れても、死んだ同僚のため、自身のため、簡単には妥協しない。

時と季節が冬に切り替わるトンネルの場面、ラストの白昼の花火の場面も印象的だが、歌詞が解らないためか中国語の音楽に少々違和感を感じた。決して嫌いではないのだが、韓国クライム・サスペンスのように終始暗い映像でないのも良かった。何より最大の収穫は、グイ・ルンメイの美しさに触れたことである。そう、彼女のためなら・・・。

映画に愛をこめて


ゴーン・ガール

映画「ゴーン・ガール」は大好きなデビット・フィンチャー監督作品で、魅力的なロザムンド・パイクがアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、また映画好きの知人から近々終映になると聞き、平日夜の映画館へ。

結婚5年目を迎えたニック(ベン・アフレック)とエイミー(ロザムンド・パイク)夫婦、ニックの双子の妹マーゴ、失踪事件を捜査する女性刑事ボニー、ニックの弁護を引き受けたターナー、エイミーが出逢うヤンキー娘、そして失踪事件を扱うメディアに聴衆などなど、ニックとエイミーを中心に徐々に真実、関係性が明らかにされていく。

何といってもロザムンド・パイクの演技が素晴らしく、頭の切れる、いや切れ過ぎる女性の心理を見事に表現していた。ニックが信じられるのは双子のマーゴだけなのか、そんな事を考えるよりは常に誠実であれば良い。

映画に愛をこめて