こんにちは。こども環境アドバイザー、79歳じゅっぺちゃんです。
https://ameblo.jp/juhei79/entry-12398016127.html
⇧前回の続きです
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Ⅲ.まとめ
まず、こども理解するためには、こどもを中心に、こども主体に考えなければいけない。
こうあるべきだと大人が考えるこども像であってはならない。
大人の考え方の特徴は、客観哲学・自然科学・民主主義・経済主義・合理主義・宗教や道徳などで理論武装している。
一方、乳幼児の考え方の特徴は、主観哲学・非自然科学・非民主主義・アニミズムを主とした自己中心的考え方なのである。
こどもと大人の考え方はこれほどまでに違うので、両者の間で混乱が起こるのはごく当然のことである。
こどもは、自分流に見たもの、感じたものに対して、命名するので棒きれが剣になり、砂の型抜きはプリンになり、泥水はコーヒー牛乳になるのである。
こども理解のためにはそのことを素直に理解することから始めなければならない。
言い換えるならば、こどもは一人称人格の世界を貫いているのである。
一人称人格と言うのは、私は私が大好きという自己愛である。
私が思い描いたものは真実である。
これに対して二人称人格とは、家族愛、夫婦愛、兄弟姉妹愛、友情というよう私的世界ではあるが対人認知の完成した姿である。
乳幼児の行動規範を見ていると、自己愛に大きく支配されながらも対人認知は少しずつ形成され始めている。
さらに三人称人格については、人類愛、祖国愛、企業愛、母校愛、組織愛などがあげられるが、乳幼児にとってはほとんど形成されていない。
したがって乳幼児は組織のために自己犠牲の行動をとるということはない。
日本の法律では満二十歳となり成人したときに、一人称人格、二人称人格、三人称人格のバランスを自分で取ることができるようになり、独立した大人として認められる。
乳幼児を理解するためには、一人称人格が中心であり、二人称の部分と三人称の部分は保護者と幼稚園や保育園の先生など大人が担当しているのである。
なぜ、こどもはすぐけんかをするのであろうか。
なぜ、こどもはわがままなのであろうか。
その謎は、一人称人格同士のこどもだからである。
対人認知・認識が未熟であり、自己中心であるからけんかが絶えないのである。
ではなぜ、わがままに見えるのか。
組織の一員として自己を見直したり、全体を見渡すことができないからである。
では、結論としてどのようにこどもを理解をしたらよいのか。
一人称人格そのものを認めることである。
こどもの人格を尊重するということは、ありのままの一人称人格の表現を受容することである。
そして未発達の部分(事故防止能力や、安全管理について)は、大人が補助自我となってこどもたちと共に生活することである。
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*参考文献:塩川寿平『大地保育環境論』フレーベル館 発行年 2007 年7 月15 日
【参考資料:出典】
こども環境学会認定 第3回
こども環境アドバイザー 資格講習会 テキスト集 No.3
講義Ⅱ『こどもと環境』 こどもの保育環境 塩川寿平
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塩川 寿平(1938年生まれ)
大地教育研究所所長
大中里こども園名誉園長
元静岡県立大学教授
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活動:こども環境学会アドバイザー
愛育心理研究所インストラクター
著書:「名のない遊び」「コーナーのないコーナーの保育」
「どろんこ保育」「大地保育環境論」等
(出版社 フレーベル館=電子書籍化も有ります)
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ジュッペちゃんの保育のこころ
子どもを大切にするということは人としてであって、
私たちの"大地保育"は大人も童心人となって、
子どもと共に独立国(子どもの園)を創造するということ
ではないかと思います。
いつでも・どこでも・いつまでも子ども心を忘れずに
『名のない遊び』等を大切にしたいと思います。
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勤務先:大中里こども園
静岡県富士宮市大中里837
※姉妹園野中こども園(旧野中保育園 創立1953年)
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社会福祉法人柿ノ木会「大中里保育園」は、
平成30年度から
幼保連携型認定こども園に移行し、
施設名称を「大中里こども園」と改めました。
今後ともよろしくお願いいたします。
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