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【テスラ -10】

階段を下りていくとそこには小さな薄緑色の潜水艇が停泊していた。

大きさは10メートルたらず、前方には窓がいくつかついている。

水上にゆらゆらと浮かんでいる。

「さあ、乗るよ!」

ふたりは梯子を上るとハッチを開けて乗り込んだ。

「おにいちゃん!操縦はできるの?ここはほとんど、

飛行機の操縦席みたいだけど。」

「大丈夫だよ。こういうのはだいたいクルマの運転ができれば動かせるんだ。」

「どうして左側に座るの?」

「左側が機長席って決まってるんだ。船が接岸するときは、

かならず左舷からアプローチするんだよ。」

「ふ~ん。そうなんだ。」

「じゃあ、ブラインドを開けるね。」

シェルターのいちばん下の扉がゆっくりと開いていった。



コックピットから見える景色は、ごつごつした岩場の向こうに大海原が

ひろがって見えた。

「じゃあ、潜航するね。外洋までは、岩場が削ってあって潜水航行ができるんだ。」

「それって便利だわね。」

「ミオからの画像だと、いまクラゲたちが

戦車の周りを取り囲んでいるみたいだから、こっちには注目していないね。」

「はやく、逃げ出しましょうよ。」

二人の乗り込んだ潜水艇は、ゆっくりと外洋にむけて進んでいった。

約300メートルほどだ。


数分後、外洋の入り口に着いた。

窓からの見上げると海面がきらきらして見える。

でも下の方は、薄暗く海底は見えない。

「よし大丈夫だ。クラゲたちはいない。」

「おにいちゃん! これからどうするの? わたしたちどうなるの?」

「うん、ちょっと落ち着いて考えてみようか。」

ケイは、潜水艇を水中でホバーリングさせて、アンナの方を向いた。


「実は、ひとつの仮説が成り立つんだ。僕たちがなぜここまで無事にこれたと思う?」

「わかんないわ。おにいちゃんのアタマの良さと行動力のおかげ?」

「うん、少しは素早く動けたと思うんだけど、でもそれだけじゃないね。」

「じゃあ、なんなの?」

ケイのことばは、とても意外なものだった。

(続く)

【2015年2月記】





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