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【ミームの理(ことわり)19】
そのとき美夢の表情がこわばった。
「私のアタマの中にだれがが話しかけてきてるわ。
小さな声だけどなんでしょう。」
二人は、会話をやめて美夢の表情に注目した。
そして次の瞬間驚くべきことが起きた。
美夢の口から低くくぐもった男性の声が聞こえた。
「あなたがたは、ファイナルヒアを迎えた。」
教授とディビットは、ちょっと顔をこわばらせながら、
次のコトバを待った。
「私は、ソルをずっと見ていた。そろそろその時期だと思っていた。
銀河系の星々2000億個のなかで、知的な生命体まで進化する惑星は、
わずか100個あまりだ。
1億年に1個の割合だ。」
「ファイナルヒアというのは、なんですか?」
ディビットが思わず遮った。
「その生命体が、次の段階に向かう要件があるかを判断する時期のことだ。」
「では、あなたが創造主マスタージーンなのですか?」
「いや、私はただのエージェント。創造主の代理人だ。
生命体の進化を見守ってファイナルヒアの時期を見定めている。」
教授がつぶやいた。
「わたしは、ある時点で気が付いていました。
ミームの伝搬がその指標だということを。」
「そう、知的生命体は、同じような歴史をもつ。
神経嚢(しんけいのう)の複雑化、つまり脳容積の増大。
それから、農業の発生、個体数の増加、工業技術の発生、
さらなる個体数の増加、そして情報技術が生れる。」
「それが、爆発的なミームの伝搬を生むのですね。」
「そう、この段階が一番、危うい時期となる。
次の段階に向かう要件を備えているか。創造主が判断される。」
「どんな基準ですか?」
「増大したミームを処理できるだけの行動規範を持つかだ。
それがない場合は、軈(やが)て、争いが起きその文明は亡くなってしまう。」
「エネルギー危機という状態はどうでしょう?」
「それもミームのひとつの要素となる。ミームはすべての情報の最上位に属するのだ。」
「行動規範はどこで見るのですか?」
「それはこういうことだ。」
エージェントは意外なコトバを発した。
(続く)
【2014年12月記】
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