前回の記事について少し補足する。
不燃塗料が大和型にしか塗布されていなかった訳では無い。
ミッドウェー海戦で日本空母群が大火災を起こし、船体は浮いているが消火が不可能な為、味方魚雷で沈められた事はご存知の方も多いかと思うが、この海戦後に艦政本部の通達により、艦内塗装の変更が決まり、不燃性塗料が開発された。
亜鉛末と酸化亜鉛に水ガラスを加えた物で、海戦の翌年から主に空母の格納庫や艦内を主に塗装された様だ。
試験で良好な成績を見たと有る。
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今回も、ネットで散見された、旧日本陸海軍機の機体内部色として、特に開発が古いプラモデルだと、「青竹色」で指定してある事についての疑問。
これは、ほとんどの場合間違っている。
色自体はこんな色である。↓
青竹色という少しカラフルな色なので、これを指定されている事に疑問を持つ人が居る。
この色の正体は、「錆止め塗料」なのだ。
使用されていた当時は、「ジンクロ色」とも言われていた。
私の手元に70年代前半に発売された古い資料が有るが、航空機に使われるジュラルミンの腐食防止の為に塗られた物で脚収納部や爆弾層などに塗られていた。
※操縦席には、薄い緑系の塗料が塗られていた。
陸軍機の一部にはベージュに近い機内色も存在したが、ここでは省略。
サボンエナメル系の青の半透明の塗料で、ジュラルミンの上から塗装した状態を再現したのが、プラカラーの青竹色なのである。
時には緑色の物も有った様で、現在でも海外の博物館に保管されている日本機で見られる。
塗り重ねると、ただの藍色になったそうだ。
同様の物で、米軍機にイエロープライマーが有り、これも米軍機の機体内部色として発売されているが、青竹色と同じで、操縦席や搭乗員が居る場所には緑系の色が塗られているので注意する事。
塗装の際、メーカーの表示をそのまま信じてはいけないのである。
日本軍の場合、大戦後期になると塗料不足からか、搭乗員の居る操縦席・機体内部全体もしくは一部に青竹色が塗られている例は、当時の残骸を湖底や現場から引き上げた物から、いくつか確認できる。
ネットでいくつか写真を見たのだが、間違いない様だ。
近年では、夜間戦闘機「月光」の内部を青竹に塗装した見本も見られる。
機体下面に塗る「明灰白色」も、大戦後期には省略されてむき出しのジュラルミンのままだったり、ドイツ軍でも、同様の事が末期に起こっていたので、末期の機体については、青竹色で塗装しても良いかもしれない。
今回ブログに載せた飛行機は、陸軍の鍾馗であるが、初期からむき出しのジュラルミンで有っても、脚収容部には、青竹色は塗られていた様だ。
私は、エンジンカウリング内部にも錆止めは必要だろ、という考えで、組み立て説明書に指示は無くても、青竹で塗っている。
雨が降っていれば、当然前から水分が入って来るので、それによる腐食は防ぐ必要が有るからだ。


