自衛隊・米軍スナイパーのギリースーツでカモフラージュした隠密行動訓練 | 戦車兵のブログ

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狙撃兵は敵中で敵を狙撃するため身を隠す術を駆使しなければならない。

 

狙撃兵の偽装技術は凄いからね。

 

偽装して隠れている狙撃手の画像をいろいろ見たが「狙撃兵を探せ」ってクイズが作れるくらいだ。

 

クイズをブログでって考えたが・・・なんかさ・・・・心霊写真みたいなんで止めた。

 

 

ギリースーツは、主に狙撃手・ハンターが使用する迷彩服の一種である。

 

ギリースーツは、主に職業柄、身を隠す必要がある場合が多い狙撃手やハンターが山間部や草原においてカモフラージュのために着用するもので、短冊状の布や糸を多数縫いつけて垂らしたジャケットやベスト、もしくはメッシュ状のジャケットやベストに草木や小枝などを貼り付けたものを着ることにより、着用者を風景に溶け込ませて判別させにくくし、視覚的に発見されにくくする効果がある。

 

 

ギリースーツの名称は、18世紀頃からスコットランドに伝わる妖精である「ギリードゥ(Ghillie Dhu:暗い若者の意)」から来ており、伝承の中で白樺の林や茂みに住み、暗くするように木の葉や苔でできた服を着用していたという言い伝えから付けられた名称であるとされている(ちなみにGhillie or Gillieは、転じてスコットランドにおける狩猟や釣りのガイドという意味もある)。

 

 

 

ギリースーツはスコットランドの猟場管理人が開発したものとされており、その後の第二次ボーア戦争(1899年10月11日 - 1902年5月31日)でイギリス陸軍のロヴァット・スカウト率いるハイランド連隊の狙撃兵部隊で使用されたのが、実戦での最初の例であるとされている。

 

 

太平洋戦争の際、アメリカ軍は日本兵が着用していた蓑を「狙撃兵用偽装服」としてマニュアルに記載していた。

 

これは、雨具である蓑が稲藁を用いて作られたその外観から、ギリースーツの一種と誤解されたことによるものである。

 

 

 

陸上自衛隊においても、対人狙撃銃の採用と同時期に隠密行動用戦闘装着セットとしてギリースーツを採用している。

 

近年では軍隊やハンターによる実用だけではなく、ミリタリーマニアによってサバイバルゲームでも用いられるケースが増えている。

 

 

狙撃手とは、標的から長距離を隔てて狙撃銃などの銃で狙撃(精密射撃)を行う為に正規の訓練を受けて専門化された要員である。

 

狙撃手は、軍事組織・準軍事組織に所属する歩兵である者 と、警察などの法執行機関に所属する者 に大別される。

 

スナイパー とも呼ばれ、選抜射手 などの精密射撃を行う各種要員を含めて広義に用いられている。

 

 

 

軍事行動での狙撃手は必然的に身を隠すことになり、高度なカモフラージュの技術を求められる。

 

目立ちにくい色の服や迷彩服を着用し、その上からさらにギリースーツと呼ばれる植物を模した覆いを被ったり、植物を身に巻くなどの工夫がある。

 

これは敵に、「何処からともなく撃たれる」という心理的な圧力を与えることも期待している。

 

 

基本的に観測手を伴って行動し、単独では困難な、長距離射撃における射弾の観測と修正を担当させる。

 

観測手は経験を積んだ狙撃手が担当し、狙撃手への射撃の指示や射弾の修正量の計算は観測手が行う。

 

また移動の痕跡が少なく敵に発見されにくいことから、斥候(偵察兵)としての任務を兼ねる場合がある。

 

 

 

このため軍隊の狙撃手と観測手には、敵情を正確に判断、把握する能力や記憶力なども要求され、目標排除のために必要であれば航空支援、火砲による支援砲火の要請、巡航ミサイルなどの精密誘導兵器の標定、誘導なども任務に含められることがある。

 

 

軍事行動の場合、狙撃手の基本的な任務は脅威度の高い目標の排除となる。

 

敵狙撃手を探知及び排除するカウンタースナイプ任務なら優先目標となるのは敵の狙撃手であり、この他に対戦車兵器の射手、機関銃手など、その場での脅威度が高い物が目標となりうる。

 

また、指揮系統や部隊運用能力の麻痺を狙って、代替の困難な高級将校や通信兵、衛生兵を狙う狙撃がある。

 

これを避ける為、兵士と将校が同じスタイルの軍服を着用するようになり、将校に対する敬礼が省略されて、階級の上下を問わず先に敬礼された方が答礼を返す方式となった。

 

また所持品や装備の面でも、双眼鏡や拳銃、マップケースなど、一目で将校と分かる特徴は出さないように工夫され、ベトナム戦争以降のアメリカ軍では、階級章の材質を高級将校も兵士も同じにするなど違いを目立たせない工夫が図られるようになった。

 

 

敵兵士に強いプレッシャーを与えて敵の進行を遅らせる遅滞戦闘を目的とする狙撃はカウンタースナイパーと呼ばれ、たった1組の狙撃兵によって敵部隊を1つ足止めするといった大きな効果を現すことがある。

 

この場合、負傷者を出して手当てに人手を割かせるため、あえて止めを刺さないなど長期的な影響を狙った選択が行われる事がある。

 

狙撃による攻撃を受けた場合、狙撃手はカモフラージュによって位置を隠蔽しているため、大まかな位置を割り出した後は火砲や迫撃砲による砲撃か、航空隊による空爆を用いて、目標一帯を面制圧するような大規模な手段を用いる場合が多い。

 

市街地など砲爆撃が行い難い場所においては、多数の兵士を投入して数で制圧する対処法がある。

 

 

多数の兵士が交錯する集団戦では誰の攻撃が味方を殺害したのか判別が難しいのに対して、狙撃兵は単独もしくは少数で行動しているため、殺害者を特定した上での報復として、捕虜となった狙撃兵が虐待、殺害されることもあった。

 

また、第二次世界大戦において連合軍上陸後のフランスでは、居残ったドイツ軍狙撃兵が手持ちの弾丸を使い切るまで連合軍兵を射殺し続けた後に投降してくることがあり、「投降する前に殺せ」という命令を下した指揮官もおり、一般部隊の兵士には狙撃を卑怯とする風潮もあった。

 

味方からも畏怖まじりの賞賛を受ける一方で、精神的嫌悪感や、敵の強烈な報復攻撃などの厄介事を招き込みかねないため、疫病神扱いされる事もある。