あだちビデオの幹部レンジャー第三弾!
幹部レンジャーの過酷な訓練が描かれています。
基礎訓練が終わりいよいよ地獄の想定訓練が始まる。
学生たちには、いつ想定が開始されるのか具体的な時間が告げられない。
教官による「状況開始宣言」以降、学生たちは就寝中でも、入浴中でも、食事中でも、非常呼集があれば10分以内に準備を整えて集合することが求められる。
集合した学生たちに“状況が付与”される。つまり、どこに敵がいて、いつまでに何をしなければいけないか、という想定が伝えられる。
例えば与えられた任務が敵の兵站施設襲撃とか任務を付与されるのだ。
距離にしておおよそ5km、時間は14時間である。
学生たちは与えられた想定に対して、各自で部隊の移動経路と時間など、部隊行動のための計画を立案する。
これは本来は部隊の指揮官1人が行なうことだが、すべての学生が指揮官となれるように全員に考えさせるそうだ。
最終的に指導部から指揮官である「戦闘隊長」が指名され、彼の計画で状況を進めることになる(なお、学生たちによる部隊は「戦闘隊」と呼ばれる)。
第1想定では、まだ学生側も未熟であるため教官の指導も多い。最終(第9)想定までを通して、学生たちが自主的に判断できるように教官たちは導いていくのだ。
想定がより複雑となる「応用想定」──第6想定では、湖を使った水路潜入から山地への移動、敵部隊への伏撃と離脱という任務が与えられた。
用語について簡単に解説しておくと、第1想定で指示された「襲撃」は、指揮所や通信施設など特定の場所を攻撃すること。
今回の「伏撃」とは、移動する部隊への待ち伏せ攻撃を意味する。
応用想定となり、全行程で30時間と長い。
訓練も演習場から広がり、さまざまな山野を使って行なわれる。
最終(第9)想定は複雑かつ長時間におよぶシナリオが用意された。
伊豆半島を舞台に、海から水路潜入し、山地を踏破して敵の主要幹線路(MSR)となっている橋を爆破する。
味方ヘリと合流。
演習場に移動して、敵部隊を伏撃するというものだ。
所要時間は約4日間におよぶ。
もちろん、ぐっすり眠るような時間はない。
合間に1 〜2時間程度の休息を得られる程度だ。
辛い訓練であることは言うまでもない。
幹部レンジャーを終えると金色のレンジャーバッチを胸に付け、レンジャーの教官を持つレンジャーとして各部隊へ復帰しレンジャーの教官として活躍することになる。