【ワシントン=黒瀬悦成】米国防総省は12日、心と体の性が異なるトランスジェンダーが米軍に入隊するのを原則として禁止する新たな措置を発効させた。

 

 

同省は3月13日、性別適合手術を受けた人や、ホルモン投与などを受けているトランスジェンダーの入隊を原則禁止し、出生時の性別での入隊を義務づけるなどの措置を発表していた。

 

 

 国防総省高官によると、現役の将兵は、性同一性障害と診断された場合でも、性別を変更しなければ満期まで兵役を務めることができる。

 

ただ、米軍にいる間は性別適合手術を受けることはできない。

 

 

 同高官によれば、米軍の現役将兵約130万人のうち、2016年の調査で自らの性をトランスジェンダーと回答した米兵は約9000人弱で、このうち約1400人が今年2月までに性同一性障害と診断された。

 

 

 その後、トランスジェンダーの除隊が相次ぎ、現在米軍にいる米兵は約1000人程度。また、過去に米軍在籍中に性別適合手術を受けた米兵は「10人に満たない」(同高官)としている。

 

 

 オバマ前政権は、自身が認識する性別に基づいて米軍で勤務することを容認する方針を打ち出していたが、トランプ大統領がトランスジェンダーの入隊を制限する方針を表明し、国防総省に規則の改定を求めていた。

 

(産経ニュース)

 

 

トランスジェンダーについてちょっと学習してみた。

 

間違っていたらごめんね。

 

トランスジェンダーという言葉と同じくらい、性同一性障害(GID)という言葉も近年頻繁に聞くようになった。

 

この2つ、「英語表記と日本語表記の違いでしょ?」と勘違いされることが多いのですが、じつはそもそも、表すものがちがうことを知っていますか?

 

2つの言葉の意味を知るにあたり、2つの概念を知っておく必要があります。

 

それは、性自認身体的性です。

 

こちらは、文字通り「自認している性」を指します。

 

例えば、自分のことを女性だと思っていれば、性自認が女性である、と説明することが可能です。

 

ですが、性自認は「男性」「女性」だけではありません。

 

例えば、「間性」「無性」といった性自認もあるようです。

 

身体的性、とは身体構造における性を指します。

 

こちらは戸籍上の性別と同じものとして説明されることが多いのですが、日本では現在、戸籍上の性別は「男性」「女性」しかありませんが、身体的性というのは、その2つだけではないと考えられています。

 

男性ならばこう、女性ならばこうでなければならない、と社会で考えられている体の構造とは生まれつき一部異なる発達を遂げた体の状態」といったケースもあります。

 

 

トランスジェンダーに関しては、いろいろな説があります。今回は大きく3種類に分ける説をご紹介します。

 

その3種類とは、トランスセクシュアルトランスヴェスタイト(クロスドレッサー)、そして狭義のトランスジェンダーです。

 

ちなみに、「LGBT」という単語を使う際に、LGB(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル)とT(トランスジェンダー)を同じくくりにしてよいのか、という議論があります。

 

 

その理由としては、今まで説明してきたように、トランスジェンダーは性自認についての話である一方、レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルは、主として性的指向(好きになる性)に関する言葉だからです。

 

 

性同一性障害とは、医学用語です。

 

GID(Gender Identity Disorder)ともいわれ、性自認と身体的性が一致しておらず、外科的手術による一致を望む状態を指します。

 

先ほどのトランスセクシュアルと非常に近い意味の言葉ですね。

 

つまり、広い意味のトランスジェンダーの中に、性同一性障害は包括されることになります。

 

しかし、「性同一性障害」という言葉を手放しで使うことには疑問が残ります。

 

というのも、「性自認と身体的性が一致していないため、それを一致させたい」だけにもかかわらず、それを果たして「障害」と呼んでよいのでしょうか。

 

 

 

現在の日本においては、生まれたときに男性/女性どちらかの性別が割り当てられます。

 

この割り当てられた戸籍上の性が男性(Male)で、性自認が女性(Female)である方のことをMtF(Male to Femaleの略)と表現します。

 

また、戸籍上の性が女性で、性自認が男性の方はFtM(Female to Male)と表現します。

 

Xジェンダーとは、性自認が「男性」とも「女性」とも断言できないセクシュアリティのことで、Xジェンダーの中にも「男性でも女性でもない」「男性でも女性でもある」「日によって変わる」「男性と女性の間」など様々な性自認があるようだ。

 

トランプ政権が打ち出した、性別の定義を「産まれた時の生物的かつ不変な性器の形状に寄るもの」と限定する方針は、今でも議論になっている。

 

 

でも、「トランスジェンダーを認めない」ということ自体、よく意味が分からない。

 

今アメリカでは140万人もの人々がトランスジェンダーとして生活しているのだから。

 

トランスジェンダーというのはたいへん広い概念であり、現在把握されている以外にも多くの方がいるのかも知れない。