昨夜のことだった。
深夜2時を回った頃だ。
札幌は降り続ける雨、雨男が札幌に宿泊しているのだろうか・・・。
雨の間隙を縫って買出しに行くことにした。
雨は止んでいた、自転車に乗って24時間営業のスーパーへ行き無事買出しを終え店に出たところだった。
ざんざん降りの激しい雨。
スーパーの前で立ち尽くすしかなかった。
「あああぁぁぁ天は我を見放したか・・・・」とは言わなかったが呆然としていたら、いつも行くラーメン屋の調理場の窓から私に挨拶する兄ちゃんがいる。
先日の台風の前に行って何者かに肩を叩かれたラーメン屋だ。
挨拶するとしばらく雨を眺め、意を決しラーメン屋へ駆け込んだ。
僅か数メートルの距離だが雨でびしょ濡れになった。
「傘を貸しましょうか」とラーメン屋の兄ちゃんに言われたが、「自転車だから」と断り、ラーメンを食べることにした。
食券を券売機で買う形式なのでいつもの味噌ラーメンをと・・・・・、750円の味噌ラーメンには10円足りない・・・・・。
持ち合わせがなかった・・・・。
しかたがないので700円の「塩ラーメン」の食券を押す。
「珍しいですね」と兄ちゃんに言われる。
「10円足りなかったんだよ」と答える。
店内はまぁまぁお客が入っている。
酔ったおっちゃんが「ごちそうさん、うまかったよ」と雨の中帰って行くと隣で貧相な負のオーラを撒き散らしてラーメンを食べている中年男と私だけになった。
ここのラーメン屋で塩ラーメンは二度目。
味噌ラーメンは中太の麺だが、塩ラーメンは細麺だ。
こだわりのラーメン屋だからね。
客も少ないので兄ちゃんと世間話をしながら雨宿りがてらラーメンを食べていたのだが・・・。
いきなり負のオーラ満載の隣の中年男が立ち上がり叫んだ。
「ここのラーメン不味い、糞不味い、よくこんなラーメンで金取れるな!!」と・・・・・・・・。
えええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
こんな酷いこと言う奴初めて見た!!!
帰り際の扉のところでも悪態をつき、出入り口の扉を開けたままで帰って行った。
「・・・・・・・・」
店には従業員二人と私だけになった。
「他のお客さんがいなくて良かったですよ」と兄ちゃんが言った。
「何ラーメン食べていたの?」と私が聞くと「塩ラーメンです」と応えた。
「塩ラーメン美味しいよ、俺のだけ美味しく作ってくれたの?」と言うと笑いながら「いいえ同じですよ」と答えた。
負のオーラというか・・、なんか機嫌が悪かったのか・・・、隣に居てもなんか関わりたくない感じだけは最初からあった。
それにしても「ここのラーメン不味い」って思っても従業員を前にしては言えないだろうな。
その客は前にも来た事があったらしく初めてではなかったようだ。
皆さんなら「不味い!」ってお店で言えますか?
俺は言えないな・・・・・・・・・・。